低迷土手町「大改造の好機」/市街地活性化へ 弘前市長が思い
青森県弘前市の桜田宏市長は20日に開いた弘前商工会議所の役員との意見交換会で、百貨店・中三弘前店の閉店などで低迷している土手町商店街について「街に来る目的をつくり出すのが大事。スピード感を持って土手町を大改造したい」との思いを語った。 市は2027年春に市中心市街地活性化基本計画の第3期計画をスタートする方針で、意見交換会は計画策定に向けて現状や課題を共有するのが狙い。 桜田市長は冒頭、閉店や廃業などが相次ぐ土手町の現状について「今は大きく(街を)改造するチャンス」と強調した。 今井高志会頭は、青森市や八戸市では中心街の大型施設閉店後、すぐに再開発事業に着手しているとして「スピード感を持って取り組んでほしい」と求めた。三上美知子副会頭は、土手町に隣接する第一大成小学校跡地の整備を例に「明確なデザインがあれば、弘前が良くなるね、と思える。強いリーダーシップで市民にワクワク感を持たせてほしい」などと求めた。桜田市長は「誰にとってのワクワク感か突き詰め、それから(活性化事業の)進め方を議論したい」と応じた。 中村工商工部長は、2025年度中に第3期計画の素案を作成すると説明。幅広く市民の意見を集めるほか、商議所側とも引き続き協議を重ねるとした。 終了後、桜田市長は土手町大改造について、核となる大型施設を整備して集客するのでなく、魅力ある店舗の集積が必要-と指摘。中村部長は「(新規出店へのハードルを下げるなど)チャレンジしやすい街になる必要がある」とした。