多士済々 愛媛マンダリンパイレーツ(愛媛MP)新人全20選手紹介!! -第3弾-
日本野球機構(NPB)入りを目指す選手たちが集う四国アイランドリーグplusの愛媛マンダリンパイレーツ(MP)。今季は多士済々の新人20選手が入団した。160キロに挑む豪腕や、打撃三冠王を狙うスラッガー―。夢の実現へこの1年に勝負を懸ける選手たちを3回に分けて紹介する。最終回は6人の選手を取り上げる。(清家康尊) 背番号3 米倉大介内野手 フルスイングが魅力的な大型内野手は「見に来ている人をわくわくさせる華のある選手になりたい」と声を弾ませる。理想とする打者は地元福岡県に本拠を置くソフトバンクのスラッガー柳田悠岐選手。バットを振り込み「愛媛のギータ」を目指す。 幼稚園のころからバットを手にし、スイングスピードはチーム内でもトップクラスだ。甲子園春夏通算5度出場の強豪福岡工大城東高から日本経済大に進学。大学では、1年秋からベンチ入りするなど実力は確かだったが「もっと試合経験を増やしたい」と2年の時に部を離れる決断をした。 背番号28 村野唯斗捕手 北の大地から大志を抱いてやって来た高卒捕手は「チームで一番若いのでムードメーカーとなって、元気印で引っ張っていきたい」と、爽やかな笑顔で強い決意を示す。 はつらつさだけでなく、扇の要としてチームをリードする資質も持ち合わせる。150キロを超す逆球をさらりと捕球する技術に加えピンチでも物おじしない強気のリードも魅力の一つ。二塁送球1・8秒台の強肩も売りだ。開幕戦から途中出場で起用されるのもうなずけるプレーを随所にみせている。 背番号24 佐山蒼空投手 9人いる新人投手の中で唯一の高卒ルーキーが秘める可能性は無限大。高校時代からNPBのスカウトの関心を集めた右腕が、愛媛MPで夢の続きを追いかける。 静岡の静清高では甲子園にこそ届かなかったが、最速147キロを誇る右の本格派としてドラフト候補に名前が挙がった。指名漏れにも「それで良かったと思っている。入団してすぐに1軍で活躍する力を身に付けたい」と、すでに気持ちを切り替えている。 背番号23 浜田洋輔内野手 売りである思い切りの良さはプレーだけではなく、その経歴にも現れている。愛媛MP入団前は、大学を休学して米独立リーグを経験。さまざまな野球人生を歩んできた選手が集まる四国ILでも、その個性は際立っている。 「進学した大学の野球部は(自分のような)一般入試の学生が入れなくて」。大学内で野球を続ける道は途絶えたが、決してあきらめなかった。クラブチームに所属後、大学2年時に渡米しマイナーリーグ中位のカテゴリーとなるシングルA相当のチームに所属。ベネズエラや韓国などさまざまな国の選手たちと、風呂もない部屋で寝食をともにしながらプレーした。 背番号20 野中赳投手 高校卒業後に工事現場で働きながら野球を続けてきた20歳の若武者は、自慢のストレートを武器に直球勝負で上を目指す覚悟だ。 新人の大半が球団の練習会参加やスカウトを通じて入団内定を獲得する中、リーグのトライアウトをくぐり抜けた少数派。トライアウトは合格率が毎年10%に満たない狭き門。各球団の関係者が目を光らせる中、自己最速となる146キロの直球を投げ込む、勝負強さを発揮し愛媛MP入団を勝ち取った。 背番号8 上野雄大内野手 打ってよし、走ってよしのスピードスター。躍動感あふれるプレーで着々と定位置確保へ名乗りを上げている。 一番のセールスポイントは脚力だ。一塁到達は通常のバッティングで3・9秒。セーフティーバントなら3・7秒と、NPBでも十分に通用するレベルにある。
愛媛新聞社