今年の春夏は「ブローチ」が最重要アクセサリーに!世界的歌姫は“顔の2倍”の特大サイズをつけて話題に
ファッショントレンドを長年追いかけていると、どの流行にも周期性があることに気づくかもしれないが、そのなかでも特に周期が早いアイテムがある。ジュエリー&ウォッチのジャンルにおいて、それは「ブローチ」だ。 【写真】シャネル、ルイ・ヴィトン、ロエベなど2024年春夏の新作バッグ250選
ラペル(ジャケットの下襟)につけたり、チョーカーに留めたり、髪に飾ることもできるブローチは、何世紀にもわたりもっとも自由に自分を表現できるジュエリーのひとつとなり、何度もトレンドに復活している。2024年春夏コレクションも例外ではない。
2024年春夏コレクションには、花や動物、ガイコツのような解剖学的モチーフ、彫刻的でメタリックなもの、近未来的なデザインまで、あらゆる形のブローチがランウェイを席巻した。キャロリーナ ヘレラは、ぴったりとしたテーラードジャケットに花束を模した大ぶりのブローチを、トリー バーチは、タンポポの綿毛を彷彿させる白いポンポンのようなブローチをジャケットに留めたコーディネートを披露。 シャネルのランウェイでも、ツイードのミニドレスやツーピースジャケットを着たモデルたちの襟元を、ブランドのアイコンであるカメリアのブローチが彩っていた。
レッドカーペットでは、特に男性のあいだでブローチが復活を遂げている。2023年のアカデミー賞授賞式では、マイケル・B・ジョーダンがティファニーの歴史ある“バード オン ア ロック”のブローチを上下に2つつけており、同年の英国アカデミー賞(BAFTA)の授賞式ではポール・メスカルがカルティエのヴィンテージブローチを、2024年に行われたエミー賞授賞式ではタイラー・ジェームズ・ウィリアムズ、バリー・コーガン、コールマン・ドミンゴが、それぞれ胸元にブローチをつけていた。
もちろん、この流行は女性のあいだでも広まっている。2023年のスーパーボウルのハーフタイムショーに登場したリアーナは、ロエベの赤いジャンプスーツに、ダイヤモンドが輝く3つのメシカのブローチを着用。 ビヨンセも自身のコンサート映画『Renaissance: A Film by Beyoncé』のロンドンプレミアで、衣装の前面がサファイアの巨大なブローチになっているバルマンのパワフルなドレスで登場した。 とはいえ、影響力のあるセレブがブローチを身につけるのは今に始まったことではなく、昔から権力や象徴的な意味をさりげなく伝えるために使われてきた。たとえば女性として米国史上初の国務長官を務めたマデレーン・オルブライトは、ブローチコレクターとしても知られており、重要な場面で身に着けていたブローチについて解説する回顧録『Read My Pins:Stories from a Diplomat's Jewel Box』を執筆したほど。 もちろん、日頃ブローチを着用するうえで、政治的なメッセージを伝える必要はないが、ブローチを賢く選ぶことは理にかなっている。タイムレスなデザインをチョイスすれば、トレンドが復活するたびに使えるからだ。 まずは、好きな素材や大きさ、ストーンの色なども考慮し、ほかのジュエリーとバランスが取れるものを選び、ジャケットやシャツ、スカーフなどにつけてみるのがおすすめ。自分の誕生石をあしらったものや旅行中に見つけたもの、記念日に購入したアイテムや愛する人を思い出すものなど、一生(もしくはそれ以上)使えるブローチを見つけてみよう。
from Harper's BAZAAR UK