IAEA事務局長、数日中にイラン訪問へ 核開発問題を協議
Angelo Amante [ローマ/パリ 6日 ロイター] - 国際原子力機関(IAEA)のグロッシ事務局長は6日のローマでの記者会見で、イランの核開発問題について協議するため数日以内に同国を訪問する方針を示した。また、米大統領選で勝利したトランプ前大統領と協力して取り組むことを期待していると話した。 グロッシ氏は「数日以内になりそうな私の訪問を巡り、イラン側の担当者と既に話している。日程については確認する必要があるが、訪問は実現するだろう」と述べた。グロッシ氏は以前、11月5日の米大統領選より前にイランを訪問する意向を示していた。 イランの高官は懸案となっている問題を解決するためIAEAに協力する用意があるとし、グロッシ氏の訪問を歓迎する意向を示した。ただ、詳しくは説明しなかった。 トランプ前米政権が核合意から離脱したことを受け、イランは2019年から核開発を強化してきた。ウランの濃縮度を核兵器に求められる水準の約90%に近い60%まで高めたとされる。IAEAによると、イランは核兵器4基を製造するのに十分な高濃縮度のウランを保有している。 トランプ氏が2期目の政権でどのようにイランに対処するかは不明。トランプ氏は5日、イランに「大きく成功する国」になってほしいとしながらも、「核兵器を保有することはできない」とも付け加えた。