グラビア、重版、漫画家の素顔公開…『少年ジャンプ』史に残る「異例すぎた出来事」
■ジャンプでは珍しかったタレントグラビア
また、1990年代には、『週刊少年マガジン』(講談社)や『週刊少年サンデー』(小学館)のように、『ジャンプ』にタレントのグラビアが掲載されたこともある。 話題になったのは1996年の3・4合併号。当時、天才子役として一世を風靡していた安達祐実さんが本格的なグラビアを披露し、急な誌面の方針変更に各所から驚きの声が上がった。 1996年というタイミングは『ジャンプ』の黄金期が終わりを迎え、『ドラゴンボール』や『幽☆遊☆白書』などの人気漫画が次々と終了していた時期で、新たなファン層獲得のためのアイデアだったのかもしれない。続く5・6合併号では内田有紀さん、11号では安室奈美恵さんのグラビアも掲載されたが、グラビアページはその後すぐになくなってしまった。 この他にも、80年代から90年代の『ジャンプ』では、連載作家本人の集合写真が表紙を飾ることもあった。着物を着たり、コスプレをしたりとバリエーションも豊かで、普段読んでいる漫画の作者の顔を知ることができるというレアな表紙が強く印象に残っているという人も少なくないだろう。現在では顔出しをする漫画家はかなり少ないので、令和では到底実現不可能な今となってはお宝画像だ。 様々な歴史を持つ『ジャンプ』。これからも新しさと変わらない面白さで、我々の心を潤すバイブルであってほしい。
折田マカダミア