借りパク注意! レンタル先で大活躍中のJリーガー(6)キックの天才!? 左足1本ですべてを変える
選手が定められた期間に他クラブへ移籍する制度である「レンタル(期限付き)移籍」。2024シーズンのJリーグでは、数多くの選手がレンタル移籍で新天地を求めた。なかには加入後すぐに貴重な戦力となってチームに貢献している選手も存在する。今回は、レンタル先で存分に実力を発揮しているJリーガーをピックアップして紹介する。※成績は『transfermarkt』を参照
MF:山田楓喜(やまだ・ふうき) 生年月日:2001年7月10日 保有元クラブ:京都サンガF.C. レンタル先クラブ:東京ヴェルディ(レンタル期間:2024年2月~2025年1月) 2024リーグ戦成績(レンタル後):21試合5得点0アシスト いまやJリーグを代表するフリーキッカーに成長した山田楓喜は、2024シーズン開幕前に京都サンガF.C.から東京ヴェルディにレンタル移籍した。16年ぶりにJ1復帰を果たしたクラブへの移籍はリスクを伴うものだったはずだが、蓋を開けてみれば山田の決断は成功だったと言える。 京都ユースで育成を受けた山田は、2020シーズンにトップチーム昇格。2022シーズンにはJ1リーグで14試合に出場して2得点を記録した。左足から繰り出される正確無比なキックはこの頃から目を見張るものがあったが、完全にレギュラーの座を確保したわけではなかった。 久々にJ1帰還を果たした名門・東京Vでキャリアをさらに前進させようという山田の試みは、ここまで功を奏していると言える。2月25日に行われた横浜F・マリノスとのJリーグ開幕戦では、7分に左足で直接FKを沈めて先制点をマーク。チームは、1993年のJリーグ開幕カードの再現となった試合に1-2で敗れたものの、山田は高精度のキックで終始抜群の存在感を示した。 今夏にはパリオリンピック(五輪)も経験し、飛躍のシーズンを過ごしている山田。10月19日の第34節・浦和レッズ戦で20年ぶりとなるJ1残留を決めた東京Vとしては、セットプレーはもちろん、流れの中からでもチャンスを生み出せるパリ世代屈指のテクニシャンを来季も残留させたいところ。 保有元クラブの京都が成長著しい山田をそう易々と手放すかどうかは疑問だが、東京Vのフロントからすれば慰留に力を入れる価値のある選手だ。
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