巨人代役セットアッパー・バルドナード、小林呼んでピンチ乗り切る 153キロ会心Kで無失点
◆JERA セ・リーグ 巨人2―1広島(14日・東京ドーム) 拳を握り、雄たけびを上げた。バルドナードの最速153キロが、会沢の膝元へ決まった。2―1の8回2死三塁。同点のピンチを会心の空振り三振で切り抜けた。登録抹消された中川に代わって、8回1イニングを1安打無失点。開幕から7試合連続無失点とした助っ人左腕は「今シーズン初めてああいうピンチになった中、切り抜けられてよかった」と笑みをこぼした。 珍しく感情をむき出しにした。「本当にアドレナリンも出る場面で自然に出た」。1死二塁では冷静に捕手・小林を呼び「一呼吸置きたかった」と日本語と英語を交えて会話した。本来、勝ちパターンを担う中川が左膝痛で離脱。「彼は真面目だし、何よりピッチングがすごくて、僕はファンと言えるぐらい」と尊敬するセットアッパーの代役を果たした。「言われたところにしっかり投げられるように、準備したい」。リスペクトする仲間のためにも仕事を全うしていく。(水上 智恵) ◆堀内恒夫氏が見た「ポイント」 バルドナードはボールが安定しているのがいい。抜けたようなボールがないもの。ストレートも力強いし、スライダーも小さく鋭く曲がっている。今は、狙ってそこへ投げている感じ。自分の意思通りの球が投げられているのが好投の要因だ。中川が抹消されて左腕のセットアッパーが1人減ったが、現状のバルドナードなら勝利の方程式に十分入れるよ。
報知新聞社