ノルウェーの遺跡で、1000年以上前の埋葬地を発見…遺骨50体と交易品が出土(海外)
村人も遠くノルウェーの人々と交易していたかもしれない
他にも小さな水晶が発掘され、これも別の地域、おそらくノルウェー産のものだと考えられている。このことは、彼らがカテガット海峡を越えた地域の人々と交易していたことを示している。 小さいとはいえ貴重な水晶は、持ち主であった女性にとってお守りのようなものだったのかもしれない。 女性の持ち物には、ネックレスとして身につけていたガラスビーズや鉄製のナイフなどがあり、これらの品々から彼女が高い身分であったことが示されている。これらのアイテムは850年から970年の間のものだとロイター通信が報じている。 しかし、彼女の階級が最もよく表れているのは荷車と一緒に埋葬されていたということだ。
地位の高い女性は荷車と一緒に埋葬された
荷車などと一緒に埋葬されていたことは、その人が重要人物だったか、裕福だったことを意味している。 ボレ・ルンドによると「このような埋葬は、バイキング時代の社会で地位の高い女性のためのものだった」という。 女性の足元には、朽ちた木箱も埋められており、その中から装飾用の釘が発見された。箱の中身については今も分析が続けられている。 埋葬地に女性が葬られていたことは、この村が裕福な人々にとって物資の交易のための重要な目的地や立ち寄り先になっていたことを示しているという。
開発プロジェクトに向けた事前調査で埋葬地が発見された
考古学者チームが発掘を依頼されたのは、送電線の埋設工事を実施する前の標準的な調査のためだった。 「そこに先史時代の遺物があるだろうとは思っていたが、それが埋葬地だとは想像もしていなかった」とボレ・ルンドは述べている。 埋葬地の面積は約2000平方メートルと、広大な邸宅並みの広さだ。 考古学者チームは、あまりにも多くの人骨が発見されたことに驚いただけでなく、その保存状態の良さにも衝撃を受けた。 この地域の石灰質の土壌と地下水が、1000年以上前の人骨を良好な状態で保つのに役立った。
Jenny McGrath