〝元祖ヤングケアラー〟町亞聖が新著出版「みなさんの今と未来を照らす小さな明かりになれば」
〝元祖ヤングケアラー〟異名を持つフリーアナウンサー・町亞聖が新著「受援力 〝介護が日常時代〟のいますべてのケアラーに届けたい本当に必要なもの」(法研)を出版した。 町は「『受援力』とは困った時に誰かに助けを求めることができる力のことです。今から30年以上前、高校3年の時に母の介護に直面し、弟妹の世話、酒乱の父などさまざまな問題を一人で背負うことになりました。強くならざるを得なかった私は、弱音を吐くことや誰かを頼ることが今も苦手です。18歳の時から親を頼ることのできない環境に身を置いていたことが影響していると思います。私自身もまだまだ足りていない受援力。だからこそ『もしもあの時に助けてと言えたなら…』と過去の自分を振り返りながらこの本をつづりました」と語る。 続けて「ケアに向き合っている人だけでなく『自分が頑張らないと』と一人で悩みを抱え込んでしまう人は少なくありません。自分の人生も大切にしながら介護を続けるためにはどうしたらいいのか? その鍵を握るのが受援力だと確信しています。この本が現在進行形で介護をしているみなさんが『助けて』と声を上げるきっかけになればと思いますし、ヤングケアラーだけではなく全てのケアラーのみなさんの今と未来を照らす小さな明かりになれば幸いです。」述べた。 受援力があれば、回避できる悲劇は少なくない。仕事を辞めて母親の介護に尽力していたものの、生活が困窮して親子心中を図った京都伏見介護殺人事件もその一つかもしれない。 同事件をモデルにした舞台を主宰するブッチー武者は「私が主宰する舞台『生きる』のモデルになった方に、『受援力』があれば悲劇は回避できたかもしれません。そういう意味では、私のライフワークの舞台『生きる』と町さんの新著『受援力』は奥深くつながるテーマだと感じました。11月26日に私が営む女無BAR(メンバー)1日店長シリーズ番外編として、町さんをお呼びしました。町さんは現在社会問題化しているヤングケアラーの現状をどう解決していくかということで奔走している第一人者です。この難題をお酒を飲みながら柔らかい雰囲気の中で皆さまと共有して分かち合えたらと思います」と話している。
東スポWEB