初日からシースルー、胸元大胆なドレスに「犬」まで登場⁉︎カンヌ国際映画祭2024が開幕
第二幕
伝統的なディナー翌日の19時、カンヌ国際映画祭の審査員団が大階段に現れた。白いダブルブレストジャケットを着たオマール・シーは、審査委員長のグレタ・ガーウィグとセルフィーを撮影。審査員のエヴァ・グリーン、リリー・グラッドストーンと同じく、ガーウィグもラメを使ったドレスを纏っていた。審査員たちは全員、オープニング作品のカンタン・デュピュー監督作『Le Deuxième acte (英題:The Second Act)』上映のため、パレ・デ・フェスティバルの大階段を上っていった。 この謎めいた長編映画について、監督は何も語ってこなかった。公式発表によると、本作は、ルイ・ガレル演じるダヴィッドを、彼に恋に落ちたフローレンス(レア・セドゥ)が父ギョーム(ヴァンサン・ランドン)に紹介しようとする物語。しかし大きな問題は、ダヴィッドがフローレンスに惹かれていないこと。彼は、友人のウィリー(ラファエル・クナール)にフローレンスを押し付けて、彼女から解放されることを望んでいる。 19時10分、オープニング作品に出演した5人のスターたちが大階段に登場し、フラッシュを浴びた。レア・セドゥはシルバーのドレスでセンセーションを巻き起こし、共演したラファエル・クナールと笑顔を交わした。カミーユ・コタンのオープニングスピーチを前に、時代を超越したルイ・ガレルのエレガンスがヴァンサン・ランドンの魅力に続き、ついにふたりがカンタン・デュピューと並ぶ。そしてソワレは、グレタ・ガーウィグとメリル・ストリープへのオマージュに続き、ザホ・デ・サガザンのコンサートで彩られた。
新たな波
#Me Too運動が再燃する中、カンヌのセレモニーは華やかな雰囲気で行われた。ここしばらく、フランス映画界では性暴力の疑惑が後を絶たない。フランス「エル」誌 は5月13日にアンケート調査結果を発表。その中で、9人の女性が、プロデューサーのアラン・サルドによる性被害を告発したことを明らかにした。4月にはFranceinfo が、10人の女優が映画監督のフィリップ・リオレによる不適切な行為を告発したと明らかにした。ジュディット・ゴドレーシュ、イジルド・ル・ベスコ、ヴァイナ・ジョカンテの3人は、ブノワ・ジャコ監督の行為を非難した。カミーユ・コッタンはスピーチの中で、「絶対的権力を有する男性とのホテルの部屋での会合」は、もはや許されることではないと明言した。
text: Chloé Friedmann (madame.lefigaro.fr)