フィギュアスケーター 高橋大輔さんインタビュー「できないことができるようになることで、自分もまだ知らない自分を発見できる」
「明日の私をMAKEしよう」をテーマに、自分らしい美しさを体現している方々にインタビュー。今回は、スケート人生30年を迎えたプロフィギュアスケーターの高橋大輔さんが登場。昨年、競技者として2度目の引退をし、その美容感度の高さも注目の的。「明日の高橋大輔を作るもの」について伺いました。 高橋大輔さん(写真9枚)
「人と比べつつ、自分なりの美しさを持っている人」が素敵だと思う
「人間だからジェラシーとか負の感情ってどうしてもあると思います。でもそれさえも自分を高める活力に変えられれば。遊びでも仕事でも全力で楽しんでいる人が僕の考える美しい人かな。人と比べながらも自分なりのかっこよさ、可愛さ、美しさがあればいい。人生で起こるすべてのことは、全部、自分で選んでやったこと。それが全部、自分に返ってくる。人のせいにしたくなることもたまにはあるかもしれないけど、最終的に自分がやった結果だと思って行動できる人が美しいのだと思います」。
明日の高橋大輔を作るもの
「僕自身は何かをやりたいと強く思うほど意欲的なタイプではないです。でも色々な方々に声をかけていただき、そのオファーは“やったことがなくてちょっと怖いな”と思うことがあっても基本やらせていただく。できないことができるようになることで、自分もまだ知らない自分を発見できる。そういうことが今は楽しみです。また誰かと一緒に時間をかけて目標に向かって何かを作り上げていくという作業がとても好きで、それを一緒にやってくれる仲間という存在から刺激を受けています」。 とにかく謙虚で、言葉の一つ一つに相手への優しさを感じる人だった。1度目の引退で消化しきれなかった競技スケーターとしての想いを、32歳で現役に復帰し、アイスダンスという新しいジャンルへの挑戦も果たして、とことんやりきった。今はスケートを軸にしながら、プライベートに仕事にワクワクしながら過ごしているという。その充実ぶりが肌に顔つきに現れていた。エンターテイメントの世界で、競技者時代と同等、いやそれ以上に輝く高橋大輔を見られる同時代に生きている幸せを感じてほしい。 ●高橋大輔 1986年3月16日岡山県倉敷市生まれ。7歳でスケートを始め、ジュニアのころから才能を現す。シングルのフィギュアスケーターとして2006年トリノオリンピック出場、2010年バンクーバー五輪、日本男子初の銅メダル獲得。2014年ソチオリンピック出場後、引退。一度スケートを離れた後、2018年、競技へ復帰。その年の全日本選手権で2位となる。2020年からアイスダンスのスケーターに転身。2022年全日本選手権優勝。2023年現役を引退し、ソロ及び村元哉中とカップルを組むショースケーターとして意欲的に活動中。2024年6月8日~11日@横浜アリーナにて宮本亞門演出「氷艶2024ー十字屋のキセキー」が予定されている。 ●氷艶2024ー十字星のキセキー フィギュアスケートの氷上ならではの美しくしなやかな演技と感情表現で、日本文化を伝える艶やかな舞台を創っていきたいという想いが込められたアイスショー。高橋大輔さんは主演を務める。 2024年6/8(土)、9(日)、10(月)、11(火) 横浜アリーナ 16時開演 撮影/柴田フミコ ヘア&メイク/宇田川恵司〈heliotrope〉 スタイリスト/折原美奈子 取材・文/平 輝乃 企画・構成/横山由佳〈MAQUIA〉