海外リゾート会員権「タイムシェア」契約めぐりトラブル相次ぐ
海外のリゾート施設を一部保有して年に1週間だけ利用できる会員権「タイムシェア」で、条件をよく理解しないまま契約してトラブルになる事例が増えていると、国民生活センターが5日発表しました。海外旅行の際に声を掛けられて契約する人が多いようですが、解約が難しい場合もあり、同センターは注意を呼び掛けています。 一般的なタイムシェアでは、リゾートホテルなどの1部屋の52分の1の所有権を購入し、その部屋を年に1週間使用する権利を得ます。契約したリゾート施設の代わりに系列ホテルへの宿泊も可能になる場合が多いそうです。 国民生活センターによると、海外のタイムシェアに関して全国の消費生活センターに寄せられる相談件数は、2008年度から年々増加。2013年度は11月5日までで73件あり、前年同期の49件を大きく上回っています。 相談事例によると、北海道の30 歳代女性は、新婚旅行の際に「支払いは 2 年で終わり、転売もできる」と説明され、「気持ちが舞い上がっていたこともあって」契約。ところが後になって、ローンの金利が高額で、2 年ごとに管理費約 7 万円かかることが分かり、契約時の説明と異なっていたとのことです。 関東地方の50歳代男性は、コンドミニアムを約130万円で契約したものの、部屋の予約が2年間取れず、売却しようとしても売れずに困っているそうです。 また、契約者には契約書の日本語版が渡されるようですが、正式な契約書は外国語で書かれているため、解約などの際に必要な情報を探せない人もいるようです。 国民生活センターは、解約できる期間を過ぎると解約交渉が難しく、売却にもお金と時間がかかることが十分に知らされていないと指摘。契約する際は内容を十分に把握するように注意を促しています。