タイガースと養父の銘菓、甘いコラボで「虎のささやき」…中学生のアイデアから実現・限定販売
銘菓「鮎(あゆ)のささやき」で知られる兵庫県養父市八鹿町の「谷常製菓」が、プロ野球・阪神タイガース公認の限定和菓子「虎のささやき」を作った。同市立養父中学校の生徒の提案で開発を始めたといい、18日に製造部の社員らが同校を訪れ、完成を報告した。(滝利明)
昨年12月の養父小学校150周年記念式典で、同市出身の阪神・坂本誠志郎選手と児童らがオンラインで交流した際、養父中の当時の生徒会役員も参加。坂本選手に「市とタイガースがコラボし、『虎のささやき』を作って盛り上げてほしい」などと提案した。このことを知った同社が製品化を企画し、球団に限定販売を申し出て許可を得た。
開発は製造部の山根喜一さん(71)が担当した。生地を焼き上げる際、熱した銅板との間に、しわを寄せた油紙を挟むことで虎の模様のような焼き目を入れることに成功した。
あんと求肥餅(ぎゅうひもち)をカステラ生地で包んだ味わいは鮎のささやきと同じだが、全工程が手作業のため、もちもちした食感などに違いがあるという。パッケージは阪神球団のマークやロゴ、虎の顔などを用いた。
完成報告会では、生徒会役員3人が試食し、副会長(15)は「あっさりしていておいしい。これを食べながら阪神を応援したい」とし、山根さんは「一つひとつ心を込めて作ったので多くの人に味わってほしい」と話した。
虎のささやきは今月27~29日に同社で開く「創業感謝祭」で1本453円(税込み)で販売する。1000本限定。