【EVO Japan 2024】『餓狼伝説 City of the Wolves』を試遊! カッコいいビジュアルと玄人向けシステムが気になる、26年ぶりの新作
4月27日から29日までの3日間にわたって国内最大級の格闘ゲームイベント「EVO Japan 2024」が開催されました。筆者とGame*Spark編集部は3日目にイベントを訪れましたが初日、2日目よりは(大会の出場者がかなり絞られたためか)会場は落ち着いていました。とはいえイベントブースなどには人が集まり、「お祭り」らしい盛り上がりを感じられました。今回はそんな様々なイベントブースの中から、『餓狼伝説 City of the Wolves(以下餓狼CotW)』の試遊台を体験してきましたので、プレイレポートをお届けします。 【画像全9枚】 『餓狼CotW』は来年、2025年発売予定。前作『餓狼 MARK OF THE WOLVES』が稼働を開始したのが1999年とのことなので、なんと(発売される来年で数えると)26年ぶりの新作ということになります。 筆者は当時中学生で「格ゲー勢」というわけではありませんでしたが、それでも『King of Fighters』や『餓狼』シリーズのことは知っていましたし(特にコミックボンボン版『餓狼伝説』の印象が強いです)ドリームキャスト版を友人と遊んだりした記憶があります。当時、特に心惹かれたのは、新主人公のロック・ハワードよりもテリー・ボガードの新ビジュアルでした。髪の毛を下ろし、新技である「バスターウルフ」を繰り出す彼の姿は子ども心にもカッコよかったのを強く覚えています。 試遊時間は短かったものの、特に感激したのは「グラフィック」の良さです。『餓狼』っぽさを損なわないキャラの描写もそうですが、陰影がベタ塗りっぽく黒を強くプッシュしており、ところどころ演出にロイ・リキテンスタインっぽい「網点(ハーフトーン)」が用いられるなど、アメコミっぽい雰囲気で非常にかっこいいです。他社タイトルですが、『MARVEL VS. CAPCOM 3』のアートスタイルを現代的にした印象を受けました。 キャラクターの描写も適度にデフォルメされていて、コミック的でありながらかっこよさ・かわいさを失わないもので、筆者としては非常に好みなものでした。このあたりのバランスは人それぞれ好みがあるでしょうが、デフォルメ度合いはややリアル寄りの『ストリートファイター』シリーズとかなりアニメ的な『ギルティギア』シリーズの中間、といった印象です。 そんなポップな見た目に対して、今作のシステムはかなり複雑な印象を受けました。体力バーの状態に応じてバフを受けれる「S.P.G」や「ブレーキング」、「ジャストディフェンス」など前作から継承したシステムの他、今作の大きい目玉となっているのが「REVシステム」です。 今作では画面の左下・右下にそれぞれ「REVゲージ」というものがあり、100%のオーバーヒート状態になるまではそのゲージを消費して様々な行動をすることができます(通常のゲージシステムだと「減っていくと使えなくなる」というイメージですが、それとは逆で「増えていくと使えなくなる」という感じです)。 一番わかりやすいのが「REVアーツ」で、いわゆる「EX技」というようなイメージ。ボタンを2つ同時押しして必殺技を発動することで、強力なダメージを与えることができる他、「REVアクセル」といって「REVアーツ」を他の「REVアーツ」に繋ぐこともできます。 SNK担当者の説明によると、今作は基礎コンボダメージが低めであり、REVゲージをどんどん消費して「REVアーツ」や「REVアクセル」でコンボを締めていかないと、思うようにダメージを稼げないとのこと。REVゲージを回復させるためにはジャストディフェンスが最も効率がよいため、ジャストディフェンスを積極的に狙わねばならず、なかなか上級者好みでアグレッシブなゲーム性になっていそうです。コンボもブレーキングというシステムを用いた右手側が複雑なコンボが多そうなので、かなりやりごたえがありそうな印象を受けました。 REVゲージを使用するもうひとつの特徴的な新システムが「REVブロウ」。強攻撃を縦押しすることで発動する技で、相手の打撃技を受けつつ切り替えせるという『ストリートファイター』シリーズの「セービング」や「ドライブインパクト」を彷彿とさせる技です。 こちらは前述の「体力バーに応じてバフを受けられる」システムの「S.P.G」発動中、つまり体力バーが一定の区間にないと使用できない技のため、かなり強力な印象。なんと空中でも発動できるほか「REVブロウ」を「REVブロウ」で返すこともできるので豪快な殴り合いが期待出来そうです。こういうシステムは観ている側も盛り上がりますよね。 試遊ということで限られた時間の中でのプレイでしたが、非常にかっこよく、遊びごたえのありそうなゲームでした。簡易操作的な「スマートスタイル」も用意されているため、初心者でもきっと楽しめるはず。筆者的には会場にあった新作の中で最も気になる一本となりました。2025年の発売が待ちきれません!
Game*Spark 文章書く彦
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