KREVAと羊文学を「今、見るべき」理由とは? その魅力を、J-WAVEナビゲーター・藤田琢己に聞く
アウェイをホームに変えるパワーを持つ
──KREVAさんは、J-WAVEが主催するライブイベントやフェスにも数多く出演いただいています。誰と共演しているときでも、圧倒的なパフォーマンスを見せてくれますよね。 藤田:ずっとロックフェスに出続けているので、アウェイをホームに変えていくパワーがありますよね。自分らしさを表現するだけでなく、MCも含めてお客さんとの呼吸を合わせていく引き寄せ方がすごい。J-WAVEのライブイベントでも、僕は何度もそのシーンを見てきました。 先ほどお話した石川さゆりさんとのコラボや青森ねぶた祭のお囃子を取り入れた楽曲は、彼自身が主催する「908 FESTIVAL 2023」でも楽しめたんですが、ライブ演出の構成も本人が考えていますし、本当にエンターテイナーなんですよね。すごく研ぎ澄まされていて、飽きさせないライブをするアーティストだと思います。
羊文学は「今、いちばん見てほしいアーティスト」
──羊文学はいかがでしょう? 藤田:羊文学はすごく優しい雰囲気を持っていて、アンビエントな響きと、ちょっとオルタナティブなギラっとした音を併せ持つアーティストですよね。塩塚モエカさんの歌声も魅力的で、ASIAN KUNG-FU GENERATIONをはじめとする、さまざまなアーティストの楽曲に参加されています。これまでミュージシャンや音楽関係者、音楽ファンからリスペクトされてきたバンドですが、最近はさらに、本当に広いところにメッセージを送ることができる、ある種の明るさが加わってきた印象を受けます。楽曲の持つ望みや光みたいなものが、すごく気持ちよく心に入ってくる──そんな音楽を紡いでいるなと思って。 ――TVアニメ『呪術廻戦』「渋谷事変」のエンディングテーマを務めるなど、リスナーの幅がさらに広がった印象がありますね。 藤田:そうですよね。僕はこの五年くらい、小さなライブハウスから音楽フェスまで、幅広い規模のステージで羊文学を見てきたんですが、今、いちばん見てもらいたい瞬間を迎えているなと個人的に思っています。今まではオルタナティブな方向性のバンドという印象が強かったんですけど、最近は本当に“みんな”に聴いてもらいたいメッセージや、光みたいなものを感じる曲が何曲も出てきて。最近になって知った方や、ずっと名前だけ知っているという方も多いと思うので、まさに今見てほしい。