「大きな判断だった」原子力規制委の発足後初 敦賀原発2号機の審査「不合格」正式決定 日本原電は再申請の方針【福井発】
原子炉の真下に活断層の存在が指摘されている日本原子力発電の敦賀原発2号機について、国の原子力規制員会は13日、再稼働を認めないとする審査の「不合格」を正式に決めました。一方、日本原電は活断層を否定するための追加調査を行った上で再申請する方針です。 日本原電の敦賀原発2号機の審査を巡っては、原子炉建屋の真下に活断層がある可能性が否定できないとして、規制委員会は事実上、再稼働を認めない判断を下していました。 2024年8月には、新規制基準に適合しない、つまり「不合格」とする「審査書案」が取りまとめられました。 13日の規制委員会では、不合格とした「審査書」について一般から公募した意見を踏まえ、改めて審査の「不合格」を正式に決定しました。原発の再稼働を認めない判断は、規制委員会の発足後初めてとなります。 山中伸介委員長は会見で「大きな判断であったが、科学的、技術的な観点から厳正に審査をして判断したという点では、これまで(他に)許可した判断となんら変わるものではない」としました。 規制委員会の「審査不合格」を受け、日本原電は「不許可の決定は大変残念。再申請、稼働に向けて取り組む」とのコメントを発表。また、不合格の決定を受け、社長と副社長が役員報酬の50パーセントを2カ月、自主返上することも発表しました。今後、断層の活動性を否定するための追加調査を行った上で、再稼働の申請を再度、提出する方針です。 原電の方針について山中委員長は「敦賀原発2号機があるサイトには非常に多くの断層が存在している。再申請にあたってはそのような断層の評価のみならず、プラントの安全上の適合性についても盛り込んで申請してほしい」と話しています。
福井テレビ