「渋沢栄一」の新1万円札でチャンス到来 10万円で売れる“レア紙幣”の条件とは
7月3日、20年振りに一新された紙幣デザイン。これから手に取る人も増えてくるであろう今こそ、ぜひ注目してほしい“ポイント”がある。幸運にも巡り合うことができれば1万円札を10万円に“換金”できるケースもあるという紙幣、その“令和の錬金術”とは――。 【写真を見る】激レア 10万円で取り引きされた例もある「1万円札」 ***
1万円札が“10万円札”に
一般的に額面以上の価値のつく“レア紙幣”と言えば、戦前の古紙幣を思い浮かべる人が多いだろう。 実際、明治の時代に日本で初めて発行された紙幣である「新国立銀行券」の1円札、5円札など、流通量の少ない古紙幣は、状態にもよるが10万円以上の値で取り引きされるケースが珍しくない。 一方、さかのぼること2世代前のデザインである「聖徳太子の1万円札」は、目にする機会こそほとんどなくなったものの、まだ状態のいい紙幣が数多く残っていることから“レア度”は高くなく、1万円以上の値がつくケースはあまりないようだ。 ただし、同じ聖徳太子の1万円札でも、20万円もの値がつく例外が存在する。 「キーワードは“製造番号”です」 そう教えてくれたのは、全国で買取サービスを展開する「福ちゃん」の査定士で、社内アカデミーで古銭の講師も務めている市川太一さん(24)。 うまくいけば、「渋沢栄一の1万円札」が“10万円札”に化ける可能性もあるという、“令和の錬金術”のカラクリを解説してもらった。
製造番号のレア度には序列がある
基本的に買取市場に出回るお宝紙幣の価値は、先述のとおり「希少性」と「状態の良し悪し」で決まる。 「そうした条件に加え、紙幣の価値を決定づけるのが“レアな製造番号”が印字された紙幣です。例えば、福沢諭吉の1万円札でも製造番号がMM777777Mのような、記号と数字がダブルでゾロ目の紙幣は、20万円で取り引きされた例もあります」(市川さん) なんとも夢のある話だ。他にも、製造番号が2のゾロ目の“聖徳太子”が10万円、同じく「末尾が0000」とキリ番の“聖徳太子”が5万円など、高額で取り引きされたケースがあったという。 「製造番号のレア度には序列があり、“キリ番”よりかは“ゾロ目”の方がより価値が高いとされています」(市川さん) 市川さんの解説に倣い、製造番号の「レア度」をまとめた。 【SSSランク】 記号と数字が全てゾロ目でかつ、数字が7。例えば「MM777777M」 【SSランク】 数字のみゾロ目。特に7が人気。例えば「AB555555C」 【Sランク】 数字がキリ番。もちろん記号のゾロ目と重なればよりレア度は高い。例えば「XY200000Z」 【Aランク】 記号が同じ。特に初期ロットとされる「AA券」が人気。例えば「AA123987A」