高知県の推しポケモンは「ヌオー」、四万十川など清流のイメージにぴったり…連携協定結び地域振興へ
人気ゲーム「ポケットモンスター」のキャラクターを地域活性化などに生かそうと、高知県は11日、「ポケモン」(東京)と連携協定を締結した。同社と協定を結ぶのは全国の都道府県で12例目。県は今後、ポケモンを活用した様々な企画を通じ、高知の魅力アップを図る狙いだ。(石渕譲、田中志歩)
同社は2018年から、地方の地域振興などを目的に自治体と連携を進めてきた。その地域のイメージにあったポケモンを「推しポケモン」として発表しており、高知は「ヌオー」を選んだ。
ヌオーは、水辺で暮らすのんびりとした性格のポケモン。県内を流れる四万十川や仁淀川など清流のイメージに合っていることが決め手となったという。
県庁での協定発表式では、同社の伊藤憲二郎・最高ビジネス責任者(CBO)が「ヌオーは高知の推しポケモンにぴったり。高知のポケモンとしてかわいがってほしい」とあいさつ。浜田知事は「高知のきれいな川の水というイメージがぴったり。子どもたちに人気のポケモンが、高知の物品販売に一役も二役もかってくれると楽しみにしている」と応じた。
この日の協定締結にあわせて、高知市のとさでん交通本社前ではラッピング電車「高知だいすきポケモン ヌオー電車」の出発式が行われた。車体は、ヌオーと同じ水色や紫色で染め、ヌオーや県花のヤマモモのイラストをデザインした。
出発式では、とさでん交通の樋口毅彦社長が「ヌオー電車がポケモンや高知、とさでん交通のさらなる『進化』の一翼になることを期待する」と述べた。
招待された同市の認定こども園丑之助学園の年長児たちは、ヌオーの着ぐるみが登場すると大喜びし、電車を前に「かわいい」「写真撮りたい」と歓声をあげていた。男子園児(6)は「僕の好きな水色のヌオーがたくさんでかっこいい! 街で見たらみんなワクワクすると思う」と声を弾ませていた。
県によると、今後はポケモンの絵が描かれたマンホール「ポケふた」を県内の全市町村に設置したり、「ミレービスケット」の包装にヌオーを印刷したコラボ商品を販売したりするという。