ホンダ・ヴェゼルがマイナーチェンジで大進化!魅力アップ!
4月にマイナーモデルチェンジ(MMC)したホンダ・ヴェゼルは、スタイリッシュなデザインに磨きを掛け、快適性の向上を中心にアップデートを行なった。公道で試乗する機会を得たので、印象をお届けしよう。 TEXT & PHOTO:世良耕太(SERA Kota)
ノンハイブリッドのAWDモデルの存在価値
ホンダ・ヴェゼルG WLTCモード燃費:15.0km/L 市街地モード 11.5km/L 郊外モード15.8km/L 高速道路モード 16.7km/L パワートレーンはガソリンエンジンとハイブリッド(e:HEV)の2種類だ。ガソリン仕様(1.5L直4自然吸気、最高出力87kW、最大トルク142Nm)はCVTとの組み合わせで、駆動方式はAWDのみの設定。MMC前のガソリン仕様にはFFの設定もあったが、WR-Vの導入にともないラインアップを整理した格好。 ヴェゼルと同様に1.5L直4エンジンとCVTを組み合わせるWR-V(209万8000円~248万9000円)にはFFの設定しかなく、降雪地帯で多いAWDのニーズに応えることはできない。そのニーズの受け皿としての役割が与えられたのが、ヴェゼルのガソリン仕様(264万8800円)というわけだ。 エンジン 形式:直列4気筒DOHC 型式:L15Z 排気量:1496cc ボア×ストローク:73.0mm×89.4mm 圧縮比:10.6 最高出力:118ps(87kW)/6600rpm 最大トルク:142Nm/4300rpm ベースグレード(G)とはいえMMC前と異なりステアリングはウレタンではなく本革巻きだし、WR-Vには設定のない電動パーキングブレーキ(EPB)が付いており、室内もエクステリアもひとクラス上のクオリティを感じる。サイズは同程度だ(WR-Vの全長は4325mmに対し、ヴェゼルは4340mm)。 ところで、WR-VもそうだがMMC版ヴェゼルも停止時のアイドリングストップ機構は付いていない。ヴェゼルについていえば、MMCを機に廃されたことになる。アイドリングストップを廃止した理由についてホンダ側は、「燃費の取り分と商品性を総合的に判断した結果」と回答している。 アイドリングストップは信号待ちなどでエンジンを停止することで燃費向上や騒音低減に寄与する技術だ。いっぽうで、再始動時にショックをともない、これを不快に感じるユーザーがいるのも事実。アイドリングストップなしに対してシステムコストは高くなるし、アイドリングストップ対応の12Vバッテリーが必要になるので、交換時はアイドリングストップなしの仕様に比べてユーザーの負担が大きくなる。 それらを含めて総合的に判断したということだ。筆者の好みでいえば、スターターモーターではなくISG(スターター兼用のオルタネーター)でベルトを介しエンジン再始動を行なうシステムを搭載している場合は、おおむね再始動のレスポンスが良く、ショックも少なくスムースなので、この場合はあり。スターターモーター式の場合はレスポンスとショックの面で難がある場合が多いので(よくできているクルマもある)、なくても可という印象だ。 ヴェゼルのガソリン仕様、エンジンが低回転から豊かなトルクを発生するのに加えてCVTのタイトなしつけもあり、日常使いで動力性能面に不足を感じることはなさそうだ。余力があるようにも感じないが、決定的に足りなくもない。後述するが、ガソリン仕様にはハイブリッド仕様に行なった静粛性向上策は講じられていない。 それで騒々しいかというとそんなことはなく、それよりもワンランク上質になったインテリアに包まれて移動するうれしさのほうが大きい気がする。
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