早大2季連続48度目V 76年ぶり早明優勝決定戦でエース伊藤が意地の完封/東京六大学
東京六大学野球秋季リーグ優勝決定戦(12日、早大4-0明大、神宮)早大が明大を4-0で下し、2季連続で史上最多を更新する48度目の優勝を果たした。早大の連覇は2015年春秋以来。エース右腕の伊藤樹(たつき)投手(3年)が115球を投げ、3安打無失点、9奪三振で完封。大一番を制した小宮山悟監督(59)は「満点をあげていいくらいの試合ができた」と万感の思いを語った。チームは20日開幕の明治神宮大会に出場する。 1948年春以来、76年ぶり3度目となった早明による優勝決定戦。春秋連覇を遂げた早大ナインは、マウンド上で歓喜の輪を作った。選手たちの〝悟(さとる)コール〟とともに小宮山監督は3度、胴上げされた。 「満点をあげてもいいくらいの試合ができた。彼らを誇りに思う」 3年生エースの伊藤が3安打無四球で完封。直球と100キロ台のカーブを多投した。40キロほどの緩急をつけた投球で、楽天から1位指名を受けた明大・宗山を3打数無安打に封じた。 1勝すれば優勝だった慶大戦で連敗。伊藤は1回戦で清原に本塁打を浴びるなど、7回5失点でKO。ふがいない投球に悔しさが一番だったというが、「もう一度チャンスがあるので投げ切ろう」と切り替え、大舞台で快投。「これだけの投球ができたのは自信になった」とうなずいた。 11日に行われた優勝決定戦の前日練習。印出主将は「このチームが始まってから一番の練習をしようぜ」と呼び掛けた。全力疾走など当たり前のことを徹底。新チーム発足時に掲げた「優勝する資格のあるチームを目指す」を思い返し、ナインは結束した。 6月の全日本大学選手権決勝で青学大に1-2で惜敗し、優勝を逃した。「決勝で青学大と対戦し、日本一になりたい」と小宮山監督。見据えるのは、日本一の景色だけだ。(児嶋基)