野菜ジュースで「1日分の野菜」が摂れるなら、野菜は食べなくていいですか? 高くて買えないので、できれば節約したいです…
野菜ジュースの年間支出額
同調査によると、単身世帯の「果実・野菜ジュース」の年間支出額は4413円となっています。もし生鮮野菜を買わずに毎日野菜ジュースを飲んだ場合、年間でいくらかかるのでしょうか。 野菜ジュースは紙パックや缶、ペットボトルに入ったものまで、さまざまな種類があります。ここではコンビニやスーパーなどでよく売られており、手軽に摂取できる紙パック(200ml入り)の野菜ジュースで試算してみましょう。 野菜ジュースの平均価格は1パック(200ml)あたり102円です。1日に1本飲んだとすると、年間で3万7230円かかる計算になります(102円×365日=3万7230円)。生鮮野菜の年間の平均支出額より約600円高いですが、わずかな差です。
野菜ジュースの栄養素
金額もそれほど変わらず、調理にかかる手間がかからない、保存期間が長いなどのメリットを考えると、野菜ジュースを毎日1パック飲むほうが良いと考える人もいるかもしれません。 しかし、野菜ジュースはあくまでも「不足しがちな野菜を補うもの」であり、完全に野菜の代わりにはなりません。野菜ジュースは生の野菜と比較すると、一部の栄養素が不足しています。多くの野菜ジュースが濃縮還元という製法で作られており、加熱する過程で熱に弱いビタミンCが、搾る過程で食物繊維が失われています。 野菜ジュースを販売している各会社も、野菜摂取の「補助」や「サポート」として野菜ジュースを摂取することを勧めています。
野菜ジュースはあくまで不足した栄養を補うもの
野菜ジュースは、忙しいときでも手軽に栄養が摂取できる優れた食品です。しかし、完全に野菜の代わりになるというわけではありません。野菜ジュースだけを摂取していると、ビタミンCや食物繊維など不足しやすい栄養素もあり、「1日分の野菜が摂れる野菜ジュースを飲んでいるから、野菜を食べなくても大丈夫」とは言い切れません。 そのため、野菜ジュースは「今日の食事は野菜が少ないかも」と感じたときに、栄養素を補助する目的で飲むといったスタイルが望ましいでしょう。 出典 厚生労働省 健康日本21 栄養・食生活 厚生労働省 令和元年 国民健康・栄養調査結果の概要 総務省統計局 家計調査(家計収支編)2022年 執筆者:山田麻耶 FP2級
ファイナンシャルフィールド編集部