長野県立こども病院と信州大学発のベンチャー企業 小児用の歩行練習ロボットを開発
長野県立こども病院(安曇野市豊科)と、信州大学発ベンチャー企業のアシストモーションが、脳性まひなどで歩くことが難しい子供たちが使用する「小児用歩行トレーニングロボットcurara(クララ)」を共同開発し、24日に県庁で発表した。歩行機能の向上や生活面の意欲向上につながることが期待され、こども病院での試用・評価を基にさらに改良し、来年夏ころの製品化を目指す。 こども病院の稲葉雄二病院長や西川良太・発達障害認定理学療法士らが会見した。 同社は令和3年度に大人用のクララを製品化しており、翌年からこども病院と小児用の共同研究を進めてきた。クララの名称は、アルプスの少女ハイジに登場する足の不自由な少女にちなんだ。 小児用クララSSは3~6歳で身長90~115センチ、同クララSは6~11歳で身長115~150センチの子供に対応する。足に装着すると、ロボットが足の振り出しを介助する。装着してリハビリテーションの歩行練習をした子供が、自分の体を使って移動する経験ができ、より歩きやすい方法を学習することができるという。 こども病院でクララを使用した子供たちからは「スポーツをしてみたい」「いろんなところを歩いてみたい」といった感想があったという。稲葉病院長は「なるべく多くの患者さんに使わせていただき、有効性を検証したい。いろいろなリハビリ施設に使用が広がっていくことを期待したい」と話していた。
市民タイムス