大谷翔平「1番・DH」でプレーオフ出場へ ロバーツ監督「攻撃の重責担っている」 監督室にはウイスキー「響」
ドジャースのデーブ・ロバーツ監督が2日(日本時間3日)、3日後に始まる地区シリーズ(5回戦制)を前にオンライン取材に応じた。 監督室と思われる場所から取材に応じた指揮官。愛飲家らしく、その背後には日本のウイスキー「響」の箱や酒のボトルがずらりと並んでいた。 チームは直近12年で11度の地区優勝。12年連続でポストシーズンに進出しているが、過去2年はいずれも地区シリーズ敗退。中でも昨季は1、2番コンビのベッツとフリーマンがダイヤモンドバックス戦3試合で打率・042(24打数1安打)と振るわず、3連敗を喫した。 しかし、今季は新加入の大谷が死球骨折のベッツに代わって6月17日から最終戦まで89試合連続で1番で出場。その間の打撃成績は打率・310、35本塁打、84打点、81得点、44盗塁、OPS1・083をマークし、チームも54勝35敗。打線全体に好影響を与えている。 短期決戦のプレーオフ。1番・大谷の存在を問われたロバーツ監督は「翔平は確かに攻撃の重責を背負っている。それをどう見るかだと思う。もしあなたがフレディ(・フリーマン)やムーキー(・ベッツ)、あるいは他の選手だとしたら、翔平が1番にいることで重圧が軽減されるか、あるいは個々の才能を生かしながら試合にインパクトを与えるか。私はどちらかというと後者を選ぶ。 サポーターがいることで重圧はいくらか軽減されると思うが、それでもムーキーとフレディには過去のポストシーズンで見てきたような彼ららしい活躍を期待している。だから、もしこの2人と他の選手が本来の力を発揮できれば、負けることはないと思う」と力説した。 ドジャース打線は、大谷とベッツとともにMVPトリオの一角、フリーマンが右足首捻挫で、正遊撃手のロハスが左脚付け根の張りでレギュラーシーズン最後の3連戦を欠場し、治療に専念した。ロバーツ監督は2人が一両日中に実戦形式の打撃練習を行うことを明かし、本番までの復帰を「楽観視している」。特に「3番・一塁」のフリーマンに関しては「スタメン出場に自信を持っている」と話した。 今季のドジャース打線はOPSや長打率でメジャー1位を記録したほか、打率や出塁率など、その他の主要打撃部門でも上位入り。ロバーツ監督は「おそらく、この打線は過去最高だと言っていいだろう。左、右、どちらの投手に対してもいいし、出塁や長打の要素も兼ね備えており、バランスが取れている」と話した。 今季の大谷は昨年9月に受けた右肘手術のリハビリを行いながら打者に専念。投手としてはブルペンで投球練習ができる状態まで回復しているが、依然としてスライダーは投げていない。ゴームズGMはこの日のオンライン会見で、大谷の投手起用について「以前と何も変わっていないと思う。彼がポストシーズンで投げることは想定していない」と断言。打者相手の実戦形式の投球練習についても「回復状況を考えれば、しばらくはブルペンだけになるだろう」と無理をさせない方針を示した。