五霞中 最高賞に歓喜 全国花のまちづくり 学校部門 地域と協力、栽培12年 茨城
茨城県五霞町元栗橋の町立五霞中(小林聖子校長、生徒157人)が、花と緑を活用した取り組みを表彰する「第34回全国花のまちづくりコンクール」で、最高賞となる大賞「文部科学大臣賞」を受賞した。学校部門の頂点に立ち、小林校長は「子どもたちの頑張りのたまもの。地域に支えられ、12年間の取り組みが評価された。大変うれしい」と喜びを語った。 同コンクールは花の社会性向上を目的に全国の優れた「花のまちづくり」活動を表彰している。農林水産省と国土交通省が提唱し、国際花と緑の博覧会記念協会などでつくる同推進協議会が主催。 同校は2013年から「花いっぱいの学校」に取り組み、16年に入選、18年からは毎年コンクールに応募し、奨励賞や優秀賞を受賞してきた。今回、全国から計605件の応募があり、学校部門119件の中から初の1位に輝いた。 花いっぱい活動は、生徒会と環境整備委員会が中心だが、全校生徒も土づくりや苗植え、水やり、除草など、何らかの作業に関わっている。教職員のほか、保護者や地域の人も協力するなど、町内唯一の中学校の取り組みを地域挙げて応援している。 花はパンジー、チューリップ、リビングストンデージー、サルビア、ベゴニア、マリーゴールドなどが校内を彩る。生徒の意見を取り入れて校内全体をデザインし、花壇やプランターを配置している。また、校舎の3階まで伸びる西洋アサガオで作った迫力のあるグリーンカーテンがシンボルとなっている。 講評では「土づくり、健全な自家生産苗、栽培管理の適切さなどが際立っている。地域や役所などに配布し交流を広げている」と評価された。 生徒会長の小沢実菜心さん(15)は「校内に入ると花が迎えてくれるのが五霞中のいいところ。先輩たちから受け継いできたもので、皆で協力した。素晴らしい賞を頂けてうれしい」と喜んだ。小林校長は「花いっぱい活動は五霞中の特色。これからも生徒とともに取り組んでいきたい」と話した。
茨城新聞社