ノービザの中国行きが笑い、オフシーズンの欧州行きが泣く…航空業界に明暗=韓国
韓国系航空会社が今年過去最高実績に挑戦している中で10-12月期の航空会社別路線戦略により明暗が分かれると予想される。 航空業界によると、航空会社はオフシーズンとなる10-12月期に日本と中国への路線に集中して供給を拡大する方針だ。冬季も日本は観光需要が高い路線に選ばれる。中国路線は最近中国政府が韓国人観光客のノービザ政策を発表したことで旅客需要が増えるとみている。韓国の航空業界は7-9月期まで四半期基準で過去最高業績を更新しているだけに、10-12月期の業績により年間基準で最高の業績更新も可能なものと予想する。 大手航空会社とLCCとも冬季に集中する路線は日本だ。大韓航空は9月から週5便運航する仁川(インチョン)~鹿児島線をはじめ日本路線増便に乗り出している。アシアナ航空は7日から仁川~熊本線の運航を週3便で再開した。2016年の熊本大地震直後に運航を中断してから8年7カ月ぶりだ。チェジュ航空は冬季スケジュールで現在週5便運航する仁川~大分線を週7便に増やす計画だ。ティーウェイ航空は12月中旬から仁川から那覇と佐賀へ路線を拡大する計画を立てた。 中国のノービザ入国政策施行で中国に向かう空の道も広がる。航空・旅行業界はこれまで中国旅行を敬遠してきた20~30代の若い層の中国旅行が増えると予想する。現在中国路線を最も多く運航するのは大韓航空だ。今月基準で25路線に週179便を運航している。 大韓航空は来月28日から仁川~福州線に週3便で新規就航する。来月1日から釜山(プサン)~青島線の運航を再開する。コロナ禍から約4年ぶりの運航再開で、毎日1便を運航する。先月22日には仁川~牡丹江線が週5便で運航を再開し、週4便の仁川~厦門線は先月1日から毎日運航に増便した。 アシアナ航空も中国路線再開に乗り出している。今月基準で15路線に週125便を運航中だ。先月14日から仁川~北京線を週14便から週20便に増便した。仁川~上海線もやはり1日3便から4便に増やした。 航空会社が10-12月期に積極的就航を準備しているのと違い、ティーウェイ航空は悩みが深まる様相だ。7-9月期に韓国系航空会社で唯一営業損失を記録した。欧州就航による営業コスト上昇のためだ。 ティーウェイ航空は大韓航空とアシアナ航空の企業結合条件を受け8月から10月までにローマ、パリ、バルセロナ、フランクフルトへの路線を移管され就航中だ。7-9月期の燃料費とリース料などを含んだ売り上げ原価は3634億ウォンで前年同期比28.7%増加した。欧州便就航が本格化した4-6月期にも220億ウォンの赤字を記録した。欧州就航準備費用と新規採用増加による固定費が影響を及ぼした。 10-12月期も業績改善は難しいと予想される。ティーウェイ航空が就航した欧州4カ国の場合、冬季は本格的なオフシーズンに分類される路線だ。これら路線の場合、昨年の大韓航空運航基準で10-12月期の搭乗率は80%未満だった。日本と東南アジア路線が概ね90%以上の高い搭乗率を見せたのと対照的だ。