市街地のバス停が消える…「買い物に便利」と購入したマイホーム、路線再編で「最寄り」は遠くに
□ ■ □ 県都鹿児島市でも路線再編で消えるバス停は増えている。廃止により、バス会社が「最寄り」と示す停留所が2キロ以上離れている例もある。 唐湊地域では鹿児島交通の唐湊住宅と唐湊公民館前の2バス停が23年3月末になくなった。新たな最寄りの唐湊バス停は、唐湊住宅から300メートルほど離れる。市は、常盤とは別の制度である路線バス廃止地域支援事業を活用して半年後の9月、乗り合いタクシーを導入。遠のいた停留所や交通結節点まで、旧バス停などから乗れるようにした。 市は24年度、官民による公共交通ビジョン協議会を設置し交通網の再構築を図る。将来の交通体系でも中心となるのはバスと考えられている。廃止路線が増えたとはいえ、市営と民間3社による運行区域は広く、今後も重要性は変わらない。JRや市電、コミュニティーバス「あいばす」、タクシーを組み合わせ、存続できる交通体系を目指す。
南日本新聞 | 鹿児島