アサギマダラ「おいでませ作戦」 本山小、赤崎小児童が竜王山に花の苗【山陽小野田】
本山小(長尾誠治校長)の5年生17人と赤崎小(髙良哲也校長)の5年生40人は13日、〝旅するチョウ〟として知られるアサギマダラを呼び込もうと、地元にある竜王山の中腹駐車場そばの花壇にチョウが好むサワヒヨドリなどの苗を植えた。秋の飛来を心待ちにしている。 竜王山は、春の北上と秋の南下を繰り返すアサギマダラが羽を休める飛来地。地元の小学校として餌となる花の蜜を吸って長旅の疲れを癒やしてもらおうと毎年、「おいでませ作戦」と題して苗を植えている。 植えたのはサワヒヨドリ、ヒヨドリバナ、サケバヒヨドリの合わせて約1500本。いつもは地域の人たちが前年の花の種を取りポットで苗を育てていたが、今回は児童が学校で種をまいて草丈10~20㌢にまで育てた。 あらかじめ掘り起こされた花壇に、児童と地域住民の20人が協力して植えていった。「植える間隔が狭いと育ちが悪いので両手のひらぐらい空けて」などとのアドバイスも受けた。 中嶋美玖さん(本山小)は「アサギマダラの水色がとてもきれいで好き」、新名朔茉(さくま)君(赤崎小)は「自分たちが植えた花の蜜を吸いに来てくれるのが楽しみ」と目を輝かせた。 地域の世話人の一人、嶋田紀和さんは「初めて子どもたちが種からまいて育てた苗を植えた。昨年はアサギマダラの飛来が少なかったが、今年の秋は甘い蜜を吸いに来てくれるはず」と期待した。