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タオルのデザインを手掛けた山崎さん＝金沢市役所

次点の（左から）淺川さん、森田さん、藤岡さん

　　●「みんなで一緒に前へ」ランナー全員に贈る 　27日の第10回金沢マラソンで、ランナー全員に贈られる参加記念タオルが3日までに完成した。金沢学院大4年の山崎遥加（はるか）さん（21）=南砺市=が能登半島地震からの復興を願って考案したデザインを採用した。2枚並べると、ひとつながりの模様になる趣向で、「みんなで一緒に前へ進んでいこう」とのメッセージを表現。節目を迎える大会がさらに続くようにとのイメージも込めた。 【イメージ】ランナーなどに配られるステッカー 　　●能登出身3人優秀賞 　金沢学院大は第2回大会以降、タオルのデザイン選考に取り組んでいる。今回は芸術学部1～4年生が49点を寄せ、山崎さんが最優秀賞に選ばれた。 　山崎さんは金沢マラソンが10回目を迎えることから、「10」をタオルの中央に据えた。さらに「大会が10、100年、その先まで続いてほしい」との思いを表すため、「0」を横に連続して配置。タオルの端と端を合わせると模様がつながるようにし、ランナーが一緒にゴールを目指す姿を表現した。 　山崎さんは3日、金沢市役所で開かれた報告会で、大会組織委員会長の村山卓市長にデザインについて説明した。南砺市の実家で元日の地震を経験した山崎さんは「能登の方々が復興へ頑張る姿に地元愛を感じる。周りの方と手を取り合い、未来に向かって進んでほしい」と話した。 　優秀賞には能登出身の3人が選ばれた。 　七尾市の実家が中規模半壊したという3年の森田麟さん（20）=同市出身=は「震災から一歩ずつ前へ前へ進んでほしい」と話し、役場に勤める父が数日間、帰宅できなかったという2年の淺川桃花さん（19）=宝達志水町出身=は「一日でも早く良い状況になるように諦めないで頑張ってほしい」とエールを送った。 　1年の藤岡美桜さん（19）=中能登町出身=は全国から被災地に届く支援に心が温まったとし、「一人じゃない。互いを思い合う気持ちを大切にしたい」と語った。 　村山市長は完成したタオルを見て「発想力が素晴らしい」と絶賛し、「地震からの復興に向けた大会としたい」と述べた。 　金沢マラソンは石川県や市、北國新聞社などで構成する組織委が主催する。 　　●「がんばろう能登・石川」ランナーにシール 　大会では、組織委が「がんばろう能登・石川」と記したシールをランナーとボランティアの計約2万人、大会運営に当たる金沢市職員約1千人に配る。当日はウエアなどに貼ってもらう。 　出走受付でランナーに渡す手荷物袋に封入し、ボランティア説明会の参加者に配布する。