ロス近郊の山火事さらに拡大、5人死亡10万人超避難 セレブ住宅も被害
Jorge Garcia Mike Blake [ロサンゼルス 8日 ロイター] - 米カリフォルニア州ロサンゼルス近郊の高級住宅地で7日に発生した山火事は鎮火の気配を見せておらず、これまでに少なくとも5人が死亡、数百棟の建物が破壊された。当局は10万人以上に避難命令を出した。 猛烈な風が消火活動を妨げ、被害が爆発的に拡大する要因となっている。当局によると、山火事は北部ハリウッドヒルズでも発生し、ロサンゼルス郡の6カ所に拡大している。 避難命令が出たのは北はマルホランドドライブ、南はハリウッド大通り、東は国道101号、西はローレルキャニオン大通りまでの地域。同地域にはアカデミー賞授賞式が行われるドルビーシアターがあり、主催者によると、来週予定されていたノミネート発表が火災のため2日間延期された。 ロサンゼルス上空は濃い煙に覆われ、一部地域は炎で赤く染まっている。国内の停電状況を追跡するパワーアウテージ・ドット・USによると、ロサンゼルス郡では約100万の世帯・事業所が停電している。 消防資源が圧迫されているほか、水も不足している。 民間気象予報会社アキュウェザーは初期の被害と経済損失が500億ドルを超えると推定した。 バイデン大統領はカリフォルニア州のニューサム知事とサンタモニカの消防署を訪れ、消火活動について説明を受けた。 バイデン氏は今月下旬の任期終了までの間に可能な限りの支援を行うと表明。「通常の状態に戻れるよう、われわれは火災を封じ込めるために必要なあらゆる手段を講じている。非常に長い道のりになるだろう」と語った。 避難した人々の中には、ジェイミー・リー・カーティスさんやマンディ・ムーアさん、マーク・ハミルさんらハリウッドの有名俳優も含まれていた。 俳優のジェームズ・ウッズさんは自宅から避難した翌日、周囲の家が全て燃えている「地獄」のような光景だったと語った。 市当局はまた、ロサンゼルスの丘陵地帯にあるハリウッドサインへの一般人の立ち入りも禁止した。