8年続けた「70前の手習い」が素晴らしかった…1年半かけふすま4枚に王羲之「蘭亭序」の臨書を貼り付けた75歳女性
鹿児島県志布志市有明町山重の福永ひろ子さん(75)が1年半かけて制作した書を使ったふすまが完成した。「筆遣いが難しかったが、楽しかった。いい思い出になる」と恩師や友人と喜ぶ。 【写真】福永ひろ子さんが書き、ふすまに仕上がった王羲之の「蘭亭序」=志布志市有明町山重
福永さんは8年前、小学生の孫が習字を始めたのをきっかけに、同市の書家、永山南糖さん(78)=志布志高校書道講師=の元で学び始めた。 「書道展への応募もいいけれど、何か記念になるものを書いてみたら」との永山さんの勧めで2023年1月から王羲之の作品「蘭亭序」の臨書を開始。半切(横35センチ縦136センチ)に3行ずつ計7枚。永山さんの指導を受けながら、1枚書き上げるまで約2カ月、300枚以上練習した。 作品は裏打ち後、佐藤建具・ふすま店(同市)が福永さん宅のふすま4枚に貼り、10月29日に納めた。 永山さんは「硬いところがなく墨ののりも悪くない。いいものができたのでは」。福永さんは「70前の手習いで名前の書き方から始めた。ふすまになると全然違って見える。これからも楽しく続けたい」とほほ笑んだ。
南日本新聞 | 鹿児島