「自治会に入りませんか」、市が転入者向けに勧誘チラシ作成【宇部】
宇部市は、入学や入社といった年度替わりの異動が多い時期に備え、転入者に自治会への加入を勧めるチラシを新たに作成した。転入手続きを行う市民課に加え、建築指導課、住宅政策課など住まいに関係する担当課と市内のふれあいセンターでも配布。住み良い地域づくりに向けて活動する自治会の存在を改めて知ってもらい、住民が一体となった地域づくりの実現につなげていく。 自治会は、地域の住み良い環境づくりを支える母体として防災、防犯、環境衛生などの各種活動を担っている。少子高齢化などを背景として、全国的に加入率は減少傾向にあり、総務省が2022年2月に公表した20年の全国600市区町村の自治会加入率は71・7%で、10年の78・0%と比較して6・3㌽も減少した。 市が22年に市内の全自治会長に実施したアンケート調査によると、全世帯数に対する自治会加入率は78・4%。全国の割合よりは高いものの、市は危機感を持って取り組む課題と認識している。 今回のチラシ作成を担当したのは、市出身で入庁1年目の村田萌夏さん(28)。今まで配布していた加入促進のチラシを改善し、カラー化するとともにイラストもふんだんに取り入れ、加入のメリットを視覚化して自治会活動を分かりやすく示した。 村田さんは「広島県で過ごした前職時代を含め、自分も気付いていなかった自治会の重要性を伝えたいと思った。市民課だけで転入などの届けを1500件以上処理する春の異動シーズンは、加入促進につなげる大きな機会。少しでも多くの人に思いが伝われば」と話した。