漢方薬の需要増・薬用植物“トウキ”生産拡大の動き 群馬・沼田市白沢町
国内で漢方薬の需要が高まるのを背景に群馬県内でも、薬用植物・トウキの生産を拡大する動きが広がっています。 トウキは、漢方薬で貧血や血行改善などに使われる薬用植物です。20日には、群馬県とJA利根沼田、それに医薬品製造販売のツムラが報道陣に県内のトウキ栽培の現状を沼田市白沢町の圃場で公開しました。 県内では1970年代からコンニャクの価格低迷を契機に、JA利根沼田を中心にトウキの生産が始まり、昨年度は北海道に次いで全国で2番目の約92トンを出荷しました。 トウキはツムラが全量購入・全量出荷する契約栽培で収入の安定が見込まれます。またコンニャクの機械を供用できるため初期投資が少なく加工作業も省力化されることなどから県内の生産量は年々増加しています。 コンニャクの生産が価格の低下や物価高によるコストの上昇で課題とされるなか、県もトウキの生産を推進し農家の経営の安定につなげてもらおうと、機械の導入や施設の整備に補助を行っています。