北陸放送

能登半島地震の影響が長引く石川県輪島市の漁師たちが漁の再開に向け試験操業に臨んでいます。17日から新たに刺し網漁の漁場調査が始まりました。 【写真を見る】「魚全然おらん…」輪島の漁師たち 固定式刺し網漁の漁場調査開始 正午ごろ、輪島港の沖合い30キロから漁場調査を終え港に戻ってきた「刺し網船」 この取り組みは大規模な海底隆起が起きた能登の海に、漁師たちが実際に船を出し例年通り操業ができるか調査を行う国の事業です。 両端におもりを付けた網で魚をとる固定式刺し網漁の船46隻が調査に協力しました。ところが、今日の調査では網を入れる時間が普段の操業より遅く、明るくなってから行うなどしたため、漁獲量は予想を下回ったと漁師たちは話します。 ■魚全然おらん… 漁師は…「（港の足元が危ないので）明るくなってから網いれたもんで、魚全然おらん」「カワハギからナメラの小さいヤツまで10匹もおらんかった」 海士町刺し網実行組合 吉浦真志会長「海女さんとかが実際自分の目で今のところ見える状態でこれだけ変わっていると、沖も何かの影響があっても不思議じゃないとは思っています」 ■およそ9か月ぶりに海へ出られた事に希望を託す それでも試験的ではあるものの、およそ9か月ぶりに海へ出られた事に希望を託します。 「自分も地震のあと、初めて自分の船で舵をとって網入れたりあげたり久しぶり。8～9か月ぶりですか。やっぱりこれやなと思いながらいました」 漁獲量をはじめ港や護岸の修復工事が、本格的な漁期を迎える11月までに間に合うのかなど不安が尽きない漁師たちですが、操業も再開を信じて漁場調査は合わせて10回行なわれる予定です。