「保守王国」宮崎でも変わりつつある構図に投票率の低下 衆議院議員選挙の総括を専門家に聞く
「保守王国」と言われきた宮崎ですが、今回、1区の自民公認候補が選挙区・比例ともに敗れるなど、その構図が変わりつつあります。 【写真を見る】「保守王国」宮崎でも変わりつつある構図に投票率の低下 衆議院議員選挙の総括を専門家に聞く また、今回も浮き彫りとなった投票率の低下の課題など、衆院選の総括を専門家に聞きました。 自民党は、今回の衆院選で宮崎1区に立候補した武井俊輔氏が、立憲民主党の渡辺創氏に敗れ、比例での復活もなりませんでした。 宮崎1区で自民公認候補が選挙区・比例ともに敗れるのは、1996年の小選挙区制導入後、初めてのことです。 また、宮崎2区では、自民党の江藤拓氏と国民民主党の長友慎治氏が接戦。 江藤氏は前回、長友氏におよそ3万7000票差をつけていましたが、今回はおよそ1万3000票まで差が縮まりました。 自民党県連の会長も務める江藤氏は会見で危機感を示しました。 (宮崎2区当選 自民党県連 江藤拓会長) 「後援会組織は前回以上に記憶にないくらいのフルパワーで回っていた。これがなかったら本当に危ない選挙だった。できるだけ早く、県連の選挙対策役員会をもう一度開いて、何が足りなかったのか、何をすべきだったのか、県連としてもしっかりとした総括をしたいと思っている」 今回の結果について、政治学が専門で宮崎産業経営大学の千知岩 正継 准教授は次のように総括しました。 (宮崎産業経営大学 千知岩 正継 准教授) 「特に有権者の生活が良くならない状況で『政治とカネ』の問題が出ていることについて、宮崎県の有権者がかなり不満を持っているということの現れだと思う」 そして、改めて浮き彫りとなったのが投票率の低さ。 県内の投票率は、50.61%で、前回の衆院選よりも3.05ポイント下がり、過去3番目に低くなりました。 (宮崎産業経営大学 千知岩 正継 准教授) 「主権者である私たちが政治を投票行動を通じてコントロールしていく、制御していくということが重要だと思うので、変化の予兆のある重要な選挙だったが、投票率の点ではかなり課題を残した選挙でもあると考える」