【速報】袴田巖さんの無罪が確定 検察が上訴権を放棄 半世紀以上にわたる闘いに終止符…勝利のゴング鳴る
1966年に当時の静岡県清水市(現在の静岡市清水区)で一家4人が殺害された強盗殺人放火事件のやり直しの裁判で、静岡地裁が袴田巖さんに対して無罪を言い渡す中、検察が10月9日に上訴権の放棄を裁判所に伝えました。これにより袴田さんの無罪が確定しました。 袴田巖さん「無罪勝利が完全に実りました」集会に出席し感謝伝える 再審判決後初めて公の場に
1966年、静岡県清水市(当時)で味噌製造会社の専務一家4人が殺害された強盗殺人放火事件、いわゆる袴田事件の再審をめぐっては、9月26日に静岡地裁の國井恒志 裁判長が捜査機関による証拠の捏造を認定した上で、一度は死刑が確定した元プロボクサー・袴田巖さん(88)に対して無罪判決を言い渡しました。 こうした中、検察は10月9日、裁判所に対して上訴権を放棄することを伝え、これにより袴田さんの無罪が確定しました。 検察は上訴権の放棄を前にした8日、畝本直美 検事総長による談話を発表していて、静岡地裁の判決について「到底承服できないものであり、控訴して上級審の判断を仰ぐべき内容であると思われます」と不満を滲ませる一方、「袴田さんが結果として相当な長期間にわたり法的地位が不安定な状況に置かれてきたことにも思いを致し、熟慮を重ねた結果、検察が控訴し、その状況が継続することは相当ではないとの判断に至りました」と控訴を断念する考えを明らかにしていました。
また、静岡県警の津田隆好 本部長も9日朝、報道陣の取材に応じましたが、当時の捜査手法に対する反省や言及はなく、「可能な範囲で改めて事実確認を行い、今後の教訓とする事項があればしっかりと受け止め、より一層緻密かつ適正な捜査を推進していく」と話すに留めています。
テレビ静岡