【山口県】[防長交通]35年運行の「カルスト号」運休 神戸・大阪・京都結ぶ夜行高速バス
乗務員不足、乗車率低迷
周南市の防長交通㈱が大阪府東大阪市の近鉄バス㈱と共同運行している萩市と京都市を結ぶ夜行高速バス「カルスト号」が、2月1日(土)で運行を休止する。乗務員不足と乗車率の低さが原因。カルスト号は1990年の運行開始以来、コロナ禍の運休を除いて35年運行してきた。
新幹線より安く、USJ直接乗り入れで人気
カルスト号は萩市、山口市、防府市、周南市、岩国市と近畿圏を結ぶバス路線として、新幹線より安価な運賃や、ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)に直接乗り入れる利便性も支持されて人気を維持してきた。 現在の車両は防長交通、近鉄バスとも27人乗りで、上りは徳山駅前を午後9時に出ると、神戸三宮駅午前5時52分▽USJ6時32分▽大阪駅前7時2分▽京都駅八条口8時10分に到着。下りは京都駅八条口午後9時35分▽大阪駅前10時35分▽神戸三宮駅11時半に出て、徳山駅前に午前8時15分着。 座席は3列独立シートで、トイレ、プライベートカーテン、コンセント、フリーWi‐Fiも完備。運賃は期間により片道大人7,200円~9,700円。
東京便、広島便、福岡便の高速バスは順調
防長交通の乗合営業部は本紙の取材に「運行休止は心苦しいが、コロナ禍が明けてほかの高速バス路線の乗車率が回復したのと対照的に、カルスト号の回復は鈍かった。カルスト号の運行は休止するが、再開のめどは立っていない」と話している。東京便の「萩エクスプレス」や広島便、福岡便の高速バス路線は「一定の乗車率があり、休止は考えていない」という。 問い合わせは同社(0834-22-7801)へ。