恐怖…トイレから引きずり出された男性、殴られ監禁 「生きて帰れないかもしれません」と襲った2人に執行猶予5年の有罪判決 “ゴッサム”“アカニシ”の指示「よその案件やってましたよね」…執行猶予が付いた理由
検察側は論告で「実行役の謀反を防ぎ、強盗や特殊詐欺などの遂行を可能とするための犯行」と指摘。闇バイト犯罪の頻発に懸念を示し、「加担した者に厳罰をもって臨む必要性が大きい」と主張した。一方、両被告の弁護側は「目を覆うほどの暴行はしていない」「指示通りの行動にとどまる従属的な立場だった」などと寛大な判決を求めた。 起訴状などによると、両被告は氏名不詳者らと共謀して8月27~28日、西遊馬公園の仮設トイレで男性を引きずり出して暴行し、乗用車の後部座席に押し込んで数時間監禁。車内で男性に「よその案件やってましたよね」「今日生きて帰れないかもしれませんよ」などと言い、現金を脅し取ろうとしたとされる。 ■「とくりゅう」内のトラブルか(以下、逮捕記事) さいたま市の公園で男性に暴行を加え、車に乗せて監禁したとして、県警捜査1課と大宮西署は10月10日までに、強盗致傷と逮捕監禁の疑いで、東京都小平市小川東町、無職の男(25)と、住所不定、職業不詳の男(21)を逮捕した。男性も男2人も交流サイト(SNS)で闇バイトに応募し、アプリを通じて指示を受けていた。県警は8月から関東で相次いで発生している闇バイトが関係した強盗事件との関連の有無を捜査している。
逮捕容疑は共謀し、8月27日午後8時20分ごろから翌28日午前1時5分ごろにかけて、さいたま市西区の西遊馬公園内にある仮設トイレで、西区の派遣社員男性(34)をトイレ内から引きずり出すなどの暴行を加えて腕にけがを負わせ、男性が持っていたスマートフォンなど(計8万円相当)を奪い、乗用車の後部座席に押し込んで数時間監禁した疑い。県警は共犯事件のため、2人の認否を明らかにしていない。男性と男2人はいずれも面識がなかったという。 同課によると、男性は事件前にSNSで闇バイトに応募。指示役から秘匿性の高い通信アプリを通じて、スマホを購入し、事件現場の仮設トイレへ行くように指示されていた。報酬を受け取るために同所へ向かったところ、被害に遭ったという。男性への報酬はなかった。スマホは犯行ツールとして使う目的で購入させたとみられている。 無職の男らも指示役から同様のアプリを通じて男性を暴行、監禁するように指示を受けていたという。
県警は、事件の背景に匿名・流動型犯罪グループ内のトラブルがあったとみて、指示役などの共犯者が複数いるとみて捜査している。