国道112号「山形中山道路」の起工式でくわ入れを行う出席者＝中山町達磨寺

　国道112号「山形中山道路」（延長7.4キロ）の起工式が29日、中山町の現地で行われた。東北中央自動車道山形中央インターチェンジに近い山形市西崎を起点とし、終点の中山町達磨寺まで全線2車線バイパスで整備する。交通混雑の緩和、病院アクセスの向上などが期待される。 　路肩を含めた道路幅は10メートルで、橋は四つ設ける。起点で都市計画決定手続き中の国道112号「山形南道路」（延長約9キロ）と、終点で既存の同国道と接続する。 　事業費は約250億円で、完成時期は未定。2020年度に事業化され、整備主体の国は調査設計や用地買収などを進めてきた。須川以北の部分はおおむね用地買収などが完了し、本年度から盛り土など本格的な工事が始まる。他区間は用地調査などを進める。 　起工式は終点近くで行われ、吉村美栄子知事や県選出国会議員、山形、中山、山辺の各市町長らが出席した。あいさつで「利便性が大きく向上し、地域間の連携強化が図られる」などと述べ、くわ入れを行った。

国道112号「山形中山道路」の整備ルート

　現在の同国道は山形市の江俣交差点など日常的に混雑・渋滞する場所があり、交通事故も多い。国などは新バイパス整備で現道の交通円滑化が期待でき、山形市内の病院への救急アクセス向上にもつながると見込んでいる。