写真：HOMINIS

声優 高橋李依 のデビュー10周年および自身の誕生日を記念したキャラクターソングライブ「I 編む You」が、2月27日にカルッツかわさきにて開催された。この日は昼の部と夜の部の二部構成となっており、昼の部を「日常編」、夜の部では「異世界編」をテーマに高橋がこれまで歌ってきたキャラクターソングや自身が出演した作品の楽曲を披露。本稿では昼の部の模様をレポートする。 【写真を見る】『「I 編む You」昼の部』のステージで歌う高橋李依 ステージに姿を現し、「みんな、盛り上がる準備できてる？」と呼びかけると、彼女の代表作であるTVアニメ「からかい上手の高木さん」より「気まぐれロマンティック」でライブの幕が開けた。会場は輝くペンライトで埋め尽くされ、観客も高橋の煽りに応えるように大きな歓声を上げる。会場の隅々まで目線を向けながら、艶やかな歌声で歌い上げ早くも一体感のあるフロアを作り上げていった。中でも「楽しんでいってね」とささやくように語る表情が忘れられない。 「『気まぐれロマンティック』の後に歌えるのはこういった曲しかないと思って選曲しました」と語ると、ステージにはスタンドマイクが用意される。TVアニメ「トモちゃんは女の子！」から「どんぐりころころ」、TVアニメ「One Room セカンドシーズン」の「ポプラと僕らのヒストリー」、TVアニメ「がっこうぐらし！」の「My Dream」と3曲立て続けに披露し、観客を魅了していく。その後のMCではそれぞれの選曲理由や楽曲への思いを明かしつつ、「どんぐりころころ」で後ろのスクリーンに流れた映像は、この日のために作られたオリジナル映像であることも告白。昼の部と夜の部ではセットリストが異なるため、昼の部の会場に来た人のみが見られる貴重な映像となっていた。 ここからは、出演作のカバー曲メドレーコーナーへ。 TVアニメ「乱歩奇譚 Game of Laplace」より披露された「ミカヅキ」ではイスに座ってしっとりと歌い上げる。TVアニメ「ロマンティック・キラー」の「ROMA☆KiRA」では力強い歌声を響かせ、「ゆるキャン△」の「SHINY DAYS」ではキュートな歌声を届ける。そしてメドレーを締めくくったのは、TVアニメ「カノジョも彼女」より「ドラマチックに恋したい」を披露。伸びやかな歌声に乗せて繊細な感情を表現し、アーティストとしての技量を示した。 メドレーが終わると会場は暗転、しステージに現れたのはスペシャルゲストの赤尾ひかる。2人の共演作品であるTVアニメ「こみっくがーるず」のオープニングテーマ「Memories」をデュエットで披露し、息のあった掛け合いを見せていく。MCでは2018年に放送された「こみっくがーるず」の思い出トークに花を咲かせつつ、約7年ぶりに歌唱できたことへの喜びを語り合った。続いて披露されたのは高橋が以前から好きな楽曲としてコラボを望んでいたという「Edel Lilie」（TVアニメ「アサルトリリィ BOUQUET」より）。会場に集まったファンにスタンディングを促し、力強い歌声で一体感のあるステージを作り上げた。 「自己紹介ソング」と語った後、TVアニメ「ゆらぎ荘の幽奈さん」より雨野狭霧のイメージソング「純潔セレナーデ」を届ける。情熱的なロックサウンドに合わせて、パワフルなパフォーマンスで観客を煽っていく。クールな表情を見せたかと思えば、TVアニメ「彼女、お借りします」の「桜selfish」ではピンク色のペンライトで桜色に会場が染まる中、キュートな歌声で魅了した。「楽しみな楽しみな大好きな曲です！」と語り、本編ラストに用意されていたのは高橋がアイ役を務めるTVアニメ「【推しの子】」より「サインはB -アイ Solo Ver.-」。真っ赤なペンライトで染まる会場の中心で踊っていたのは紛れもなくアイだった。 鳴り止まないアンコールの歓声に導かれ、高橋はグッズのロングTシャツを身に纏い再登場。呼び込みに応じた赤尾は「楽しかったし、一瞬でした！」と声を大にして叫ぶと、高橋も「早くない？もうアンコールでしょ」と驚きの表情。続けて赤尾は「楽屋で李依さんのライブを見させていただいたんですけど、本当に美しいし可愛いしカッコイイ。しかもキャラクターソングライブということで李依さん何キャラやるのっていうくらい、才能が計り知れなくてさすがだな、私の憧れの人だなと思いました」と絶賛。高橋からは「ぴっぴと、歌ったことのない曲に挑戦させていただくということもあって、これから『Edel Lilie』が流れたらもっと血が滾るようになっちゃうなって」と笑顔で述べた。 赤尾がステージを後にすると、高橋が「キャラクターたちとの出会いっていろんな形があるから、どんな出会いでもいいのでそういう機会が一個でも増えたらいいなと思って。私なりのフェスティバルみたいな時間を設けていただきました。私が叶えたかった時間を共に過ごしてくれて本当に嬉しいです！」と感謝を紡いだ。最後に披露されたのは「からかい上手の高木さん」から「学園天国」。めいっぱいのエネルギーを振り絞るかのように力強く歌い上げ、会場はまさに学園のような熱気で包みこまれた。会場が一体となって楽曲を作り上げていくその空間はソロライブでしか味わえない体験だった。最後には「かけがえのないキャラクターたちと、みなさんと過ごせて本当に幸せでした。キャラソン大好きー！」と叫び、昼の部を締めくくった。 取材・文＝川崎龍也