聖なる川、ガンジスの成れの果て 下水の垂れ流しなど、汚染の限りをつくす
聖なる川ガンジス
ガンジス川は、ヒンドゥー教徒にとっての「聖なる川」。インド北部、ヒマラヤ山脈の氷河を水源とするこの大河は、東部の国境を越えバングラデッシュに、そしてベンガル湾へと流れ出る。人間の罪を洗い流し、体と心を清める力を持つと信じられるガンジスは、宗教的には勿論、飲み水や農業用水、さらには電力の供給源としても重要な役割を担う。 そんな人々の暮らしに深く関わる聖なる川も、いまや汚染にまみれ、世界でも有数の汚れた川になり果ててしまった。長年にわたり垂れ流されてきた未処理の下水、工業廃液、ゴミの投棄、そして遺体の火葬が主な原因だ。 (2013年2月撮影)