英紙ミラー、盗聴訴訟101件に 来年11月に除斥期間見極め審理へ
Sam Tobin [ロンドン 20日 ロイター] - 英大衆紙デーリー・ミラーの電話盗聴で被害を受けたとして女優など有名人ら多数が発行元ミラー・グループ・ニュースペーパーズ(MGN)を相手取った訴訟の審理が20日、英高等法院で開かれた。担当判事は、提訴が遅すぎて賠償請求権が消滅する「除斥期間」に当たるかどうかを見極める審理を2025年11月に実施する可能性を示した。 MGNはデーリー・ミラーのほか、サンデー・ミラーとサンデー・ピープルを発行する。MGNの親会社リーチは10年以上前から電話盗聴など違法な情報収集を巡る訴訟に巻き込まれている。 このうち英王室のヘンリー王子の訴訟でMGNは23年12月、14万0600ポンド(約17万8000ドル)の損害賠償の支払いを命じられた。 現在、訴えは101件に及んでおり、ケイト・ウィンスレットさんやショーン・ビーンさん、ジリアン・アンダーソンさんなどの有名俳優のほか、オーストラリアのクリケット選手だった故シェーン・ウォーン氏の遺産相続人らによる訴訟が続いている。 この日、MGN側弁護士は101件の訴訟の中からサンプルケースを何件か抽出し、提訴が遅すぎたかどうか判断する審理を25年後半に開くことを請求した。そうすることで和解決着を促す可能性があると主張した。 これを受けてティモシー・ファンコート判事は訴訟の早期解決をもたらす可能性があるとの判断を示し、そうした審理が25年11月に開かれる可能性が高いと述べた。 *システムの都合で再送します