都知事選で支援を受けた都議会自民党へのあいさつ回りで、ユリの花をあしあらった花束を受け取る小池百合子都知事（撮影・中山知子）

　7日の東京都知事選で3選された小池百合子知事（71）は一夜明けた8日昼、都庁に登庁した。職員から花束を渡された小池氏は「頑張っていきましょう」と、笑顔で応じた。 　その後は、議長や都議会各会派へのあいさつ回りに臨んだ。派閥パーティー裏金事件の逆風の強さから、都知事選で表に立つことはなく「ステルス支援」に徹した都議会自民党へのあいさつ回りでは、控室に所属議員がずらりと並び、部屋に入ってきた小池氏を拍手で迎えた。「都民のために頑張って参ります。引き続きよろしくお願いいたします」とあいさつした小池氏に、大きなユリの花束を手渡す演出も。7日投開票の都議補選で擁立した8人中2議席しか確保できなかった自民党にとっては、来年行われる都議選を見据えた協力関係の維持も念頭にあるとみられる。 　小池氏はその後、自民とともに都知事選で支援を受けた都民ファーストの会や公明党の控室も訪問。特別顧問を務める都民ファでは「都民とともに都民のために進めていく都政へ、頑張っていきましょう」と呼びかけ支援への謝意を示した。その後に訪れた都議会公明党でも「全員の気持ちです」と花束を渡された。「元気いっぱいですよね」と声をかけられた小池氏は、「ちょっと、あとで休みます」と応じていた。 　この後は、都知事選で「小池都政のリセット」を訴えて落選した蓮舫前参院議員（56）を支援した立憲民主党、共産党の控室を訪問。共産党の控室では入り口付近で大山とも子都議らが対応し、都議会で小池氏自身が積極的に答弁するよう要請。小池氏が「都として答えます」と笑顔で応じると、大山氏が「知事に聞いていますからね～」と要請するなど、双方笑顔ながらもピリピリした短いやりとりが展開された。 　小池氏は56人が立候補した今回の都知事選で291万8015票を獲得。前回2020年の366万1371票から約74万票減らしたが、3選された。2位の前広島県安芸高田市長の石丸伸二氏（41）は、165万8363票と大躍進。当初小池氏との事実上の一騎打ちになるとみられた蓮舫氏は128万3262票とまさかの3位で、惨敗した。