成田空港に、全日空グループの貨物事業の拠点となる新しい貨物ビルがオープンし、10月16日、記念の式典が開かれました。 　記念式典で全日空の井上慎一社長は、新しいビルとその隣のビルに成田の貨物オペレーション機能を集約するとしたうえで、「ANAの貨物事業に重要なピースが加わり、世界のライバルと戦う準備が整った」と挨拶しました。 　新しい貨物ビルは、パレットを自動で運ぶAGV＝自動搬送車を日本の航空会社で初めて導入するなど、オペレーションの効率化が図られていて、輸入された貨物を他の国への輸出便に積みかえる時間を従来の5時間から3時間に短縮できるということです。 　また、これまで空港内6か所に分散していた貨物ビルを新たな拠点に集約することで、顧客の利便性の向上につながるほか、取扱量を年間で25％増やすことができるということです。 　空港会社などが策定した「新しい成田空港構想」では、東アジアにおける貨物ハブ空港を目指すべきとされていて、全日空は「この構想に大きく寄与するものと確信している」としています。