「宝くじ2億円当選」するも、食べ歩きに全つっこみ! 1日10軒以上、5年間で全額使い切った若者が20年後にたどり着いた、美味しさの先にある“究極の料理”
大学生だった20歳のとき、宝くじで2億円の高額当選。そのお金で10代から続けていた“食べ歩き道”を加速させ、著書「美食の王様」シリーズを出版。それから「美食の王様」として活動を続ける来栖けいさん。現在は自身がオーナーを務めるレストラン「Bon.nu(ボニュ)」で1日3組限定のオリジナル料理を提供しているが、“食の本質を極めた”調理法は超絶シンプルかつ異次元。「僕の真似は誰にも絶対にできない」と言い切る食哲学はとんでもなく深かった。 【画像】1日10キロ以上食べ続けた男が振る舞う料理とは…
1日10キロ以上食べ続け、「異常な量を食べ歩く変なヤツがいる」と有名に
──宝くじ2億円が当たった瞬間、どんな気持ちでした? 来栖けい(以下同) 夜、当選がわかったんですが頭は真っ白(笑)。とりあえずその日は寝まして、朝起きてもう1回確認し、宝くじ1枚だけなのに、カバンをマトリョーシカのように何重にもして銀行に行きました。 そこで“高額当選者の心得”みたいな話をレクチャーされ、無駄遣いをしないように諭されましたが、僕は当たる前から食べ歩きをしていたのでお金の使い道に迷いがなく、それ以外に使うっていう発想はまったくなかったです。 当時は1円単位で切り詰めて外食していましたけど、これで金額を気にせずなんでも食べられるなと心が躍りました。 ──なぜそこまで食に興味が? 子供のころから特別な日は近所のフレンチレストランに行くとか、食が好きな家庭環境だったんです。あと僕自身、興味のあることは中途半端にできない性格で気になるものは全部食べようって思っていました。しかも、食べる量が異常なんです。1日10キロ以上食べちゃいますから。 ──10キロ以上!? 何軒ぐらい回るんですか? まず朝はパン屋を何軒もバーっと回って、そこからケーキ屋、ラーメン屋。で、昼はレストランでランチを食べて、そのあとまたラーメンとかパンとかケーキを食べる。夜はレストランを2軒ぐらいはしごして、最後はまたラーメンでしめるみたいな。そんだけ食べてもお腹がいっぱいにはなりません。結果、1年間に4000万円ずつ、2億円を5年間で使い切りました。 ──特異体質……。 それもあるから、僕の真似は絶対できないと思いますよ(笑)。 ──そのころは大学生で親御さんから、仕送りをもらいながら食べ歩きをしていたわけですが、当選金2億円のことは言わなかったんですか? 言わなかったけど、2004年に『美食の王様』って食べ歩きの本を出したときバレましたね。内容がどう見ても仕送りで行ける額じゃない。なにか悪いことしているか宝くじが当たったんだろうなって思ったらしいです(笑)。