葵祭を締めくくる小川流煎茶献茶祭 神前に煎茶を奉納 京都市左京区下鴨神社
京都三大祭りのひとつ葵祭を締めくくる行事として、煎茶を奉納する献茶祭が京都市左京区の下鴨神社で営まれ、境内には、厳かな空間が広がりました。この煎茶献茶祭は、葵祭が無事に執り行われたことを報告するため、煎茶道の流派の1つ、小川流煎茶によって毎年営まれています。午前10時、およそ150人の参列者が見守るなか、アオイの葉を頭につけた小川流煎茶の関係者や神職らが本殿の前でお祓いを受け、祝詞をあげました。その後、本殿前の舞殿で、紋付を着た小川後楽家元がていねいにお茶をいれました。ことしいれられたのは、「舞鶴」と「鶴氅(かくしょう)」と呼ばれる2種類の煎茶で、下鴨神社の境内に厳粛な雰囲気が漂うなか、参列者は、家元の優雅な所作をじっと見守っていました。このあと2種類の煎茶は、神職によって慎重に本殿へ運ばれ、神前に奉納されました。