【解説】コロンビア大学で警官隊突入…イスラエルへの抗議デモ49大学に広がる バイデン政権の支持率にも影響か
イスラエルのパレスチナ自治区ガザへの攻撃に対する抗議が、アメリカの大学で広がっている。 ニューヨークのコロンビア大学では、警察が大学に突入し、キャンパスの一部を占拠した学生らを強制排除した。 【画像】デモ参加者との衝突で警察が学生に催涙スプレーのようなものをを吹きかける様子
学生らが立てこもり…警察が出動
イスラエルによるパレスチナ自治区ガザへの攻撃に対する抗議行動が、全米の大学に広がっている。 ニューヨーク市にあるコロンビア大学では警官隊が大学に突入し、キャンパスの一部を占拠した学生らを強制排除し、デモの参加者約数十人が警察に連行された。 コロンビア大学では、広場にテントを張って抗議活動をしていた学生らが、30日未明に建物のガラスを割るなどして立てこもったため、事態を受けた大学側は警察に出動を要請し、警察は午後9時過ぎ、構内に踏み込み、数十人の身柄を拘束した。 警察は、「デモを組織する者には、大学とは無関係の人物で、扇動している者が複数含まれ、 学生を指導している」として動画を公開。 学生は、「私はユダヤ教徒で、イスラエルがエスカレートしている議論もすべて聞いてきた。今も行き過ぎだと思う」と話す。 ガザへの攻撃を続けるイスラエルに抗議するデモは、全米に広がっている。
プロのアジテーターが学生を扇動か
ここから、フジテレビ・立石修取材センター室長がお伝えする。 こうしたデモは、4月から続いていた中で、ついに警官隊が大学キャンパスに突入した。 1日に入ってきた映像を見ると、名前を叫ぶ声や「離せ」といった声など、さまざまな絶叫が聞こえ、警察官がデモ隊の若い男性をつかまえて引き倒している映像もあり、かなり混乱している様子がうかがえる。 学生たちが占拠していたのは、大学構内のハミルトンホールという場所だ。 4月30日に撮影された映像には、学生たちは敷地内に多くのテントを並べて抗議活動を続け、そして、大勢の学生が集まって「ヘイヘイ!ホーホー!ガザの占領をやめろ」とシュプレヒコールを上げている様子が映っていた。 ニューヨーク市警が公開したビデオ映像を見ると、ヘルメットや防弾チョッキでガードした警官隊が、次々とこのハミルトンホールに突入していく姿が映されていた。 また警察官は、教授の部屋と思われる部屋のカギをハンマーで破壊し、部屋に突入していた。 ニューヨーク警察は、デモ隊の中には学生ではなくプロのアジテーター、扇動する役割の活動家も混じっていたとする映像も公開している。 リサ・フィティアンさんという活動家は、長く戦争反対の活動を行ってきた人だが、差別やヘイトを助長している人ではない。 ルールの範囲内で自己主張することやデモをすることは決して悪いことではないが、今回は、少し行き過ぎているかもしれない。