60歳目前・一田憲子さん「暮らしはがんばらない」。習慣を少し見直したら毎日がスムーズに好転
自分のライフスタイルや性格に合った習慣を見つけるヒントを紹介します。教えてくれたのは「習慣」についていくつもの取材を行ってきた、編集者でライターの一田憲子さんです。もうすぐ60歳の一田さんが過去に取材をした心に残った著名人の習慣も掲載。 【写真】一田さん家のキャビネット
暮らしは「停滞させないこと」が大切
「なにかがうまくいかない、しっくりこない…というときは、それまで当たり前にやっていた習慣を少し見直すだけで、暮らしががらりと好転することも。常に暮らしに“新しい風”が吹くようにして、停滞させないことが大切なんです」 そう話すのは、「習慣」を切り口にした雑誌や書籍を手がけてきた編集者の一田憲子さん。とはいえ自分のライフスタイルや性格に合った習慣は、そう簡単には見つからないもの。一田さん自身も、何度もトライアンドエラーを繰り返してきたのだそう。 「いろんな人の習慣を取材して、それよさそう! と真似をしても続かないことがほとんど。19年前、現在の家に引っ越したときも、新しい人生を始めよう! と、はりきって夜型の生活から朝型へ変えようとしたのですが、まったくできませんでした」
習慣に正解はない!と気がついた
試行錯誤の末に気づいたのは、習慣に「正解はない」ということ。 「夜の方が効率よく動けるなら、夜型のままでいい。人の正解が自分にとっての正解とは限らないし、体調や働き方、家族の状況によってその都度変わってきます。早起きができなかったのも、当時の私には不要だったから。自分に必要になったときに、初めてアップデートできるのだと思います」 同時に、アップデートは「がんばってやるものではない」という気づきもあったそう。 「頭で考えなくても、無意識に毎日できることだけが習慣として残る。掃除ひとつとっても、毎日30分間と決めて家じゅうに掃除機をかけたり、それが週2回になったり…といろんなやり方を試しましたが、今は毎朝のふき掃除が定着しています。朝に水ぶきをすると、テーブルのものをいったん片づけてリセットできるし、空気までみずみずしく、きれいになったような気がして心地いい。無理なくできることだけが続けられるとわかりました」