【リーグワン】ブレイブルーパス、イーグルスとの死闘を制す。「今日の勝利は自信になる」とリーチ
あくまでリーグ戦の1試合。一方で、長いシーズンの第一歩となる特別な1試合でもある。 予想通りの激闘となった横浜キヤノンイーグルスとの開幕戦を28-21の勝利で終え、昨シーズンのチャンピオン、東芝ブレイブルーパスのリーチ マイケルキャプテンはいった。 「理想通りのゲームではなかったけれど、勝つことができてよかった。今日の勝利はチームにとって自信になる」 前半、主導権を握ったのはホストのイーグルスだった。SHファフ・デクラーク、SO田村優のHB団が巧みにゲームをコントロールし、テリトリー、ポゼッションともブレイブルーパスを大きく上回る。 開始6分に田村のPGで先制すると、14分にはみずからの絶妙な裏へのキックからチャンスを作ったデクラークがトライ。さらに26分、30分と田村が距離のあるPGを落ち着いて通し、16-0と先行した。 ここまでは完全なイーグルスペース。しかし、昨季の王者であるブレイブルーパスの真価が表れるのは、ここからだった。 34分、自陣ゴール前のスクラムを起点にダイナミックなアタックで次々とゲインを重ね、一気に敵陣まで前進。さらに一連の流れで得た中盤ラインアウトから攻撃を継続し、FB松永拓朗がポスト下へ駆け抜ける。 「前半の終わり頃から、相手の足が止まり始めたのがわかった」と松永。ほとんどの時間をイーグルスに支配されながら、もっとも重要な局面に得点を挙げ7-16のスコアで折り返したことで、ここから流れはブレイブルーパスの側へと傾いた。 迎えた後半。5分にFLシャノン・フリゼルが豪快なクリーンブレイクから約50メートルを走りきると、15分には長い連続攻撃をSOリッチー・モウンガが圧巻の個人技で仕留めて21-16と逆転に成功する。 イーグルスもここで踏ん張り、23分にラインアウトからデザインされたアタックできれいに相手防御を崩しきってWTBヴィリアメ・タカヤワがフィニッシュ。21-21のイーブンに戻したが、ブレイブルーパスはさらにギアを上げ、30分にCTB眞野泰地がゴール前で鋭く縦へ切れ込んで貴重な勝ち越しトライを挙げる。 ラスト10分はお互いの意地が激しくぶつかり合う消耗戦となったが、ブレイブルーパスが7点のリードを守り抜き、28-21でフルタイムを迎えた。 優勝候補同士のオープニングマッチにふさわしい熱闘を終え、「選手たちをこれ以上ないほど誇らしく思います。16-0の厳しい状況からよく我慢し、適応してくれた」と語ったのはブレイブルーパスのトッド・ブラックアダーHC。一方のイーグルス、沢木敬介監督は、「我慢比べで負けたぶんがこの点差になった。こういう試合を勝ち切れるよう成長していかなければ」と次節以降の立て直しを誓った。