「核兵器」北東アジアで“シミュレーション” 260万人が亡くなるケースも 専門家「リスクについての認識を深めることは大事」
■広島型の原爆の約16倍の威力 24発の核兵器 最も多くの犠牲が出ると想定されたケースは
小栗泉解説委員 「そして、最も多くの犠牲が出ると想定されたのが、『台湾に中国が侵攻、これにアメリカが反撃して分が悪くなった中国が、広島に投下された原爆の約16倍の威力の核兵器などを使って、日本や韓国のアメリカ軍基地を攻撃する場合』です。アメリカも核で応戦して、合わせて24発の核兵器が使われて、260万人が亡くなると試算されています」 中島アナウンサー 「いずれのケースも考えたくはないですけど、今の情勢を考えると『絶対にない』とは言い切れない状況ですよね…」 小栗泉解説委員 「そうですね。こうならないために、19日からのG7では核をめぐる各国首脳の議論に注目したいですが、試算した長崎大学の鈴木達治郎教授は『シミュレーションは被爆地、被爆者の方々にとってはつらいもので、研究する側にとっても楽しいことではない。でもリスクについての認識を深めることは大事。核兵器は通常の兵器とは違うし、使用されたら1発で終わらないということも認識してほしい』と言っています」 中島アナウンサー 「廣瀬さんはこのシミュレーション、どのように受け止めましたか?」 廣瀬俊朗・元ラグビー日本代表キャプテン(「news zero」パートナー) 「このように具体的な数字で見ると、改めて恐ろしいと思いました。長崎大学の資料によると、“誤解”とか“コミュニケーション不足”が先制攻撃につながるとあったので、まずはお互い関係を絶たないでほしいですし、あとは、G7で『核兵器は使わない』ということをきっちり発信してほしいですね」 中島アナウンサー 「19日以降の議論もしっかりとみていきたいです」 (5月18日放送『news zero』より)