ここまで来た!先端AIで劇的に変わる「保険業務」
4月から3カ月間開催した第1回コンテストでは81件の応募があり、VBA/マクロ、文書作成、アイデア生成関係の3分野で全体の約6割を占めた。10作品が最終選考に残り、「Teamsで集めた情報の整理・成果物化」が最優秀賞に選ばれた。 投票と同時にアンケートも実施した。AIの利用状況を知るためだ。それによると、コンテストの開催意義は多くの人が認めている。ただ利用頻度は「週に数回」「月に数回」が計約4割で、「利用度合いをさらに高めていきたい」(情報システム部)という。
■日本生命はCopilotを活用 日本生命では、今年から全社の幅広い領域で300人を対象に生成AIを使った業務量削減の概念実証を行っている。初回のアンケート調査によると、約9割が日常業務での業務量削減効果を実感。削減効果は1日当たり平均18分になった。 この取り組みにはマイクロソフトがリリースした新サービス「Copilot」(コパイロット)が威力を発揮。オフィスソフトにツールボタンとしてコパイロットが付いているので、操作性に優れている。メールの文面などにも文書作成機能や要約機能が使える。24年7月からは「ニッセイ版チャットGPT」の運用を開始、2万人の職員が業務マニュアル照会などで利用している。
生成AIの利用頻度を上げて業務量削減をさらに推進するため、今期から各事業部門に対して最低1つは生成AIを使った課題解決の概念実証に取り組むようにした。予算取りはDX戦略企画部が行い、20テーマ程度の計画が出ている。資産運用部門では世界の市場情報やインシデント情報、企業のニュースリリースを生成AIが自動収集し分析する仕組みの構築に取り組んでいるという。
福田 三郎 :ライター